2014年8月30日土曜日

基礎練習の下調べ:「ピアニストの毎日の基礎練習帳」

次の曲選びの下準備を始めている。一つの案として、難しい曲は一休みして、たまには基礎練習をやってみようかという気にもなっている。が、ハノンのようなものだけでは面白くないので、練習方法について少し調べ始めたところである。

岩崎淑さんの『ピアニストの毎日の基礎練習帳』という本を読み直してみた。1年ほど前に読んだ本なのだが、そのときよりは私も少しは進歩しているはずなので、新しい発見があるのでは、と思いながら読んだ。




プロのピアニストも毎日、基礎練習を欠かさないという話。リサイタルの本番前に、曲を弾かずに音階などの基礎練習だけをやるピアニストもいるという話。そして、その内容としては、やはり「王道」の音階(ハノン)、ツェルニー、バッハ、アルペジオなどがあげてある。

具体的には、初級編としては次のような内容。

①スケール練習:「ハノン」第39番など
 ・例えば2週間で全部の調をさらう
②ツェルニー(30番、40番)とバッハ(2声と3声のインベンション)
 ・毎日違う曲を順番に

中・上級編は次のようになっている。

①スケール練習:「ラタイナ=ヴァンガロヴァ・メソッド」
 ・「左右の反行」「アクセント」が追加されている
②アルペジオ練習
 ・「左右の反行」「転回形」「アクセント」が特徴
 ・「123」と「124」の2つの指使いを練習


「ラタイナ=ヴァンガロヴァ・メソッド」というのは著者(岩崎さん)が師事した先生から教わった方法で、この本のメイン部分と言ってもよい。詳しいやり方と36ページにわたる楽譜が載っている。

ごもっとも、という内容であるが、私としては初級編でもこのままやるのはちょっとつらい。なにせ、ハ長調以外の音階練習はやったことがない…。まあ、一応の参考にはさせてもらうとしよう。


それよりも、他の部分で参考になったことがいくつかあるので、それを書き留めておきたい。

①タッチは「たたく」「打つ」ではなく、「さくらんぼをつぶさないで押す感覚で」
②「美しいピアニシモ」は、鍵盤の上に指をおいてから「押す」
③スタカートは「戻りの速さ」が命(テンポが遅くても速くあげる)
④繰り返し練習はいい音で弾かないと逆効果(いい音を聴きとる耳の訓練)
⑤「歌う」コツの一つ:小節の最後の拍を長めにテヌートする感じで弾く

ちなみに、③のスタカートは、さっそく練習中の曲で試してみたが、曲のテンポと打鍵の速さがどうしてもシンクロしてしまう。意外に難しいことだけは分かった。



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