昨日の記事《ピアノ練習曲の選曲とネルソン・フレイレのこと》に経緯を少し書いたが、今回はたくさんの候補曲を挙げる前に決めることになった。
ブラームスの二つの「間奏曲」Op.116-4 と Op.116-6 を候補に入れた時点で、ネルソン・フレイレの訃報を知り、その演奏を聴いてほぼ Op.116-4 に決まったようなものだった。
で、昨日もう一度、弾けそうかどうか確認をして、かなり難しい(難易度 21/28)けれど挑戦してみようという気持ちが固まった。幸い、今年もあと 2ヶ月近くあるし…。
曲の冒頭を見ると弾けそうな気がする。この独特の雰囲気というか空気感?を出せるかどうかは別として、弾くだけなら何とかなりそうに思える。
…のだが、そのあとは「難所」が次々に登場する。
「2:3」のポリリズムは何度かやったので、ある程度大丈夫だと思っていた。
ところが、この曲に出てくるのは「3」(3連符)の最初が休符になっていて、ただそれだけなのにうまく弾けない…(^^;)。しかも、右手のフレーズは 3拍子の 3拍目から始まる。
そして、16分音符の速い伴奏+右手のオクターブ和音の連続+左手アルペジオ…と、私の苦手なところを組み合わせたような作りも出てくる。
まぁ、「難所」の詳しいことや、苦労話は練習の進捗報告でおいおい書くとして…(^^;)。
この曲を含む「(7つの)幻想曲集」Op.116 は、1892年、ブラームス 59歳の作品で、これに続く「3つの間奏曲」Op.117、「6つの小品」Op.118、「4つの小品」Op.119 はブラームスのピアノ作品の集大成とも言える傑作群となっている。
実は、ブラームスは 1890年に意欲の衰えを理由に作曲を断念しようとしている。しかし翌年、クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトの演奏に触発されて創作意欲を取り戻し、「クラリネット三重奏曲」Op.114 など、クラリネットの作品を書き始める、
今、Op.116 以降のピアノ作品群があるのはリヒャルト・ミュールフェルトのおかげだ ♪
「幻想曲集」が作られた頃、ブラームスは友人や身内の死にあっている。そのために、作品には暗く沈んだ気分が反映されている。
また晩年の境地でもあり、「霊感をたたえつつも、晩年の孤独感、諦観を感じさせる作品」となっている。Op.117 にはブラームス自身「わが心の痛みへの子守唄」と名付けている。
ピアノ曲としては、大まかに言うと、前期のものは技巧的に難しく、後期のものは精神的に難しい…と評価されているようだ。
以上、主な出典は下記。
✏️7つの幻想曲(Wikipedia)
✏️ヨハネス・ブラームス(Wikipedia)
✏️ブラームス(1833~97 ドイツ)(あるピアニストの一生)
ブラームスの晩年の寂寥感のようなものは少しは理解できると思う(59歳はとうの昔に過ぎているので…(^^;)…)が、それをピアノで表現できるかどうかは別問題だ。
その前に、精神年齢とか知的年齢?あるいは音楽の経験などで言えば、当時のブラームスにはとてもかないそうもない…(^^;)。私にとっては、技巧的にも精神的にも難しい…😞
これまでに、ブラームスは 2016年に「3つの間奏曲」Op.117 の第1番、2018年にピアノソナタ第3番 Op.5 の第2楽章を練習しているので 3回目 ♪
…ということで、今日から譜読みに入る。まずは、音をちゃんと押さえられるようにならないと「精神性」も何もあったものじゃないので、コツコツ頑張ることにしよう ♪
お手本の演奏はもちろん!ネルソン・フレイレのコレ(↓)。CD "Nelson Freire/ Brahms" の中に収録されている音源。
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