毎年、紅葉の季節には昔の友人たちとハイキング(仲間内では「徘徊ィング」と呼んでいる…)に出かけることにしている。今年は、日程があわずに11月29日という日になってしまった。
さすがに最盛期はとうに過ぎていて、赤や黄色はまばらであるが、それでも健気に残っていてくれる紅葉もここかしこにあって、楽しむことができた。
場所は奥多摩の御岳山。ケーブルカーで登って、御岳神社に参拝し、八代の滝からロックガーデンなどを回る予定であった。が、あいにくの雨模様。しかも、御岳神社に着く頃には本降りとなった。
仕方なく予定を変更して、そのまま歩いて下山し、多摩川沿いに「澤乃井園」まで行くことにした。ここは日本酒の「澤乃井」の酒蔵のあるちょっとしたお休み所である。日本酒好きの多いわがグループとしては、まったく問題のない予定変更である。
結果的にはこれが大正解であった。
下に降りると雨はやんでおり、きれいな青空が広がっていた。多摩川の水はまさに清流の趣で、歩いていく先々で両岸のあちらこちらに紅葉が残っている。きれいに残っている赤や黄色を見つけると、数が少ないだけに、そのたびに一同から歓声が上がり、すぐに撮影会となる。
川では「ラフティング」という、カヌーを短くしたようなボートを操る若者の姿も見える。少し上を見ると、山の上の方にはまだ靄がかかっており、そこに日が当たって、なかなかの風情であった。
澤乃井園に着き、「歩き」はここで終了である。疲れた足をさすりながら、おでんなどをつまみに新酒などを戴いて、一服。川岸で紅葉を愛でながらの冷酒は格別なものであった。
そのあと電車に乗って、いつもおきまりの風呂→宴会という流れになる。万歩計を見ると2万歩近くなっている。とくに下りが長かったので、ふくらはぎは悲鳴をあげている。が、ビールも中華料理もとても美味しくて、いい晩秋の一日であった。
p.s.
今日は、ベートーヴェン「悲愴」ソナタの最後の練習日。「仕上げ」などという言葉とはかけはなれた状態であるが、最後の紅葉を楽しむような気持ちで、心を込めて弾きたいと思っている。
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