第3楽章の「アナリーゼ」(構造分析)をやってみた。造りは比較的簡単である。本当はそれぞれのブロックの中身が奥深いのだが、そこまでの分析は私には無理…(^^;)。
序奏と「嘆きの歌1」までを第3楽章、それ以降を第4楽章とする解説もあったが、一つの楽章と捉える解説の方が多かったので、それ(3楽章構成)に従うことにした。
なお、第2楽章は単純な三部形式なのでアナリーゼは省略。
第3楽章の構造は最初と最後に序奏とコーダがあり、その間に「嘆きの歌」と「フーガ」がそれぞれ2回交互に繰り返される形になっている。
ただ、それぞれの中身がかなり濃い造りになっていて、楽曲分析をちゃんとやろうとすると、かなり大変そうだ。
例えば、短い序奏の中にも、冒頭の「変ロ短調 - 変ハ短調 - 変イ短調」という1小節ごとの転調から始まって「Recitativo 〜 piu adagio 〜 Andante 〜 Adagio」と曲想が移り変わる中で調も変化していく。
嘆きの歌も1回目と2回目ではニュアンスが変わっているし、2回目のフーガは1回目のフーガの反行主題となっている、等々…。
今日のところは、ベートーヴェンが細かく指示していることを整理するにとどめたい。
序奏
Adagio, ma non troppo 〜 Recitativo 〜 piu adagio 〜 Andante 〜 Adagio
嘆きの歌1
Arioso dolente(Klagender Gesang)
「悲しげなアリオーソ(アリア風の抒情的な歌)」
フーガ1
Fuga. Allegro, ma non troppo
嘆きの歌2
L'istesso tempo di Arioso. (アリオーソと同じテンポで)
Perdendo le forze, dolento. (Ermattet, klagend)「疲れ果て、悲嘆にくれ」
フーガ2
L'istesso tempo della Fuga.
poi a poi di nuovo vivente.(Nach und nach wieder auflebend.)
「フーガのテンポに戻り、少しずつ生気を取り戻して」
コーダ
少し前に "Meno allegro. Etwas langsamer." があり、直前に "poi a poi di nuovo vivente(Nach und nach wieder auflebend.)"「少しずつ生気を取り戻して」があってコーダに突入する。
…と、とりあえず「構造」という意味では全体像が分かってきたが、問題はそれぞれの中身とその解釈。まぁ、素人としては、楽譜を見ながらプロのピアニストの演奏を何度も聴いてみるしかなさそうだが…。
それと、それぞれのブロックをどういう順番で練習していくのか、そろそろ具体的な計画を作った方がいいかも知れない…(^^;)?
【関連記事】
《▼ベートーヴェン:ソナタ31番、譜読みは第3楽章へ ♪》
《▼ベートーヴェン:ソナタ31番第1楽章アナリーゼ》
《今年はベートーヴェン:ピアノソナタ第31番に挑戦!》
0 件のコメント:
コメントを投稿