「ピアニストはどこを見て演奏しているか」という記事(↓)のご紹介。
以前、シューベルトのソナタで、どのタイミングで鍵盤のどこを見るか悩んだこともあり(↓)興味津々で読んだ(観た)。
記事の動画は YouTube(↓)にもある。ピアニストは計測用のメガネをつけている。黄色い点が見ている場所。
これは「アイ・トラッキング」(Eye Tracking)という、人の視線を追いかけるシステムを使って、ピアニストが演奏中どこを見ているか、という計測(実験)をした動画である。
被験者はピアノのプロ(先生:Daniel Beliavsky)とアマチュア(生徒:Charlotte Bennett)の2人で、違いがわかって面白い。
例えば(たぶん)同じ曲を弾いたときの見ている場所を一定時間累積した図(↓ヒートマップなどと呼ぶ)も出ているが、明らかに生徒(Charlotte)の方が無駄なところを見ているのが分かる。
先生(Daniel)の方は個別の指やキーというよりも、何となくこの辺り(ゾーン)を見ている感じで、視線が落ち着いている(more stable)。
それから、楽譜を見ながらの初見演奏の場面もあったが、先生が手を見ている時間は全体の 17% しかない。つまり 83% の時間は楽譜を見ている。生徒の方は手を見ている時間が半分近く(42%)あった。
ちょっと面白かったのは、先生の方が視線の動きがしっかりしていること。何となく上段と下段を合わせてぼんやり見ているかと思いきや、しっかり上段を見て次に下段を見て、というのを繰り返していた。
これはとても面白い試みなので、もっとやってほしいと思う。腱鞘炎でお休み中のラン・ランとか、派手な動きのトリフォノフとか面白いんじゃないだろうか?
そうか!ケイト・リウがいちばんの適任?かも…(^^;)。
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