ちょっと早いが、この一年の振り返りをしてみようと思う。
このブログの年間記事数が(たぶん)2桁にとどまるのは初めてだ…(^^;)。
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年間目標は設定しなかったが、目指す方向とかやりたいことが大きく変わった訳ではなかった。なので、今後はこういう自由な感じでもいいかな?…と思った。
その時々で弾きたい曲を気ままに探して練習していたら、振り返ってみるとバッハとそれ以前の古い曲ばかりになってしまったが、まぁ、それはそれで良かったのかな…と…(^^;)。
「フーガの技法」を少しでもかじれたのは良かった。スウェーリンク、ブクステフーデという初めて弾く作曲家の曲も割といい選曲だったと思う ♪ 練習した曲は下記。
- J.S.バッハ:平均律第1巻第24番 ロ短調 プレリュード
- J.S.バッハ - Jacques Erdos:BWV106 Sonatina
- J.S.バッハ:BWV1080 フーガの技法 Contrapunctus 1
- J.P.スウェーリンク:半音階的幻想曲 SwWV258
- D.ブクステフーデ/ プロコフィエフ:前奏曲とフーガ BuxWV140
- J.S.バッハ:平均律第2巻第16番 ト短調 BWV885 フーガ
一つ大きな出来事としては、生まれて初めて人前でソロでピアノを弾いたこと。まぁ、気心の知れた友人たちの前で、ランチ会(お酒付き)の余興として弾いただけだが…。
とはいえ、練習も本番もいつにない緊張と色んな発見があり、いい経験となった。結果は今ひとつだったが、それなりに楽しめた ♪
弾いた曲は下記。
- J.S.バッハ:平均律 第1巻 第1番 プレリュード
- ショパン:プレリュード第6番 Op.28-6
- C.P.E.バッハ:ソルフェジエット
もう一つ個人的に大きかったのは、クラシック・ピアノ音楽に対する「耳タコ」問題であった。好きだったピアノ曲も聴きたいと思わなくなり、聴いてもいいと思わなくなり…。
でも、半年ほど続いた「耳タコ」も、そこから脱却してみれば至極当たり前のこと(↓)が分かっただけだった…(^^;)。それでも、悩んだ甲斐はあったと思っている ♪
クラシック・ピアノ音楽のすべて(とくに「ピアノ曲と言えばロマン派の有名な曲」みたいな…)を聴く必要はなく、好きになる必要もなく、練習する必要もなく、自分の好きな曲・好きな演奏を聴いて楽しめばいい ♪
その好きな曲(自分の好み)が少し変わって、今は「バッハ以前」と「現代曲のいくつか」になった…ということだったようだ。詳しくは下記の記事に書いた。
それから、今年は国際ピアノコンクールの当たり年で楽しみにしていた。ロン・ティボー、エリザベート王妃、ヴァン・クライバーン、ショパンと大きな大会がいくつもあった。
…のだが、終わってみれば何とも残念な、成果(新しいお気に入りピアニストの発見など…)に乏しい一年だった。最近の入賞者の傾向と私の好みがかなりズレてきた…(^^;)。
ちょっと気になるピアニストとしては、ロンティボー 3位入賞のイ・ヒョ(Hyo Lee)君と、 ショパコン・ファイナリストのダヴィド・フリクリ(David Khrikuli)君くらい。
とくに、ショパコンの迷走ぶりには嫌気がさした(個人の感想です…(^^;)…)。
辛口音楽評論家の Norman Lebrecht 氏も、今年のショパンコンクールに関してこんな記事(↓)を書いている。一部抜粋する。
✏️What We Saw In Warsaw Was Fear Of Failure(Slipped Disc)
"This year it (Chopin Competition) broke its reputation for decisiveness and discovery."
"Unable to agree on a winner after five hours, the jury pooled their scores and came up with the average of averages, or an elephant designed by committee. The gold medal was awarded to Eric Lu, a past winner at Leeds and other prizefights. Second was Kevin Chen, the 2023 Arthur Rubinstein winner. Neither is a thrilling discovery. The let-down was palpable.
What we saw in Warsaw was fear of failure by pianists and jury. That collective fear is what is most paralysing classical music at the close of 2025. "
「今年のショパコンはその決断力と新たな発見という名声を壊した」「1位も2位もワクワクするような発見とは言えず、期待外れは明らか」「ワルシャワで我々が目撃したのはピアニストたちと審査員団の失敗への恐怖だった」…いずれもその通りだと思う。
そのほか、最近は音楽関連の読書も低調なのだが、久しぶりに読んだ吉田秀和さん関連の本はやはり学ぶところが多い ♪
音楽を聴くときの基本的な姿勢として、「タブラ・ラサ」(tabula rasa:何も書かれていない石板、白紙)という言葉を忘れないようにしようと思う。
一切の予断を持たず、まっさらな心で音楽を聴くという姿勢。
「現代(+これからの)音楽」についての考え方も参考になる。
「時の流れがただ良い方向にゆくなどという考え方には、無警戒でついていかれなくなった。…音楽に話を限っても、新しい音楽というだけで、それを『未来は良くなる』式イデオロギーと結びつけて位置づけるのは無理になった」
「…新しいものは新しいものとして受け入れ、だからといって、それが古いものより優れたものときめてかからず、古いものでも新しいものでも良いものは大切にする…」
あと、私のお気に入りピアニストであるピリスさん(Maria João Pires、ポルトガル、1944〜)が二回目の引退宣言をされた。今回は本当に引退のようだ。
ピアノ演奏が素晴らしいのは言うまでもないが、心から尊敬できる音楽家の一人だと思っているので、引退は本当に残念だ。でも、もう 81歳、お疲れ様、ありがとう…(^^)♪
…と色々振り返ってみると、自分で感じていたほど 2025年の My Piano Life は低調という訳でもなかったような気もする。
強いて言えば、《鍵盤音楽史》や《J.S.Bach の鍵盤音楽》のような、ピアノ曲の鑑賞&勉強についてはほとんど出来てないのが反省点か…?
まぁ、定年後の趣味のピアノなので、こんな感じでよしとしよう…(^^;)♪
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