J.S.バッハの平均律曲集第2巻から第16番ト短調 BWV885 のフーガ、練習開始から 4週間。
前回の記事に書いたように、楽曲分析のネット記事を読んで、曲全体の構成と主題や対旋律、エピソードなどの登場する場所はほぼ理解できた。
作りを理解することで、少しでも弾けるようになればいいのだが、なかなかそうも行かず、部分練習の四苦八苦は続いている。1時間の中で、部分練習を繰り返しながら、なんとか曲の最後までたどり着く感じである。
練習していて思ったことだが、このフーガは主題(主旋律)よりも対旋律の方が目立っているような気がする。
上の楽譜では、5小節目からのテノールが対旋律なのだが、(たぶん)個人的な好みもあって、この旋律が登場するとなんだか少しテンションが上がる?ような気分になる。
展開部最後の "Double subjects and countersubjects" のところ(↓)も、上声部(ソプラノとアルト)に対旋律が登場することもあり、どう見ても(聴いても)対旋律が主役になっている。テノールとバスの主題を強調するような弾き方もあるのかも知れないが…。
個人的な好みとしては、対位法よりも「和声」を感じる 3度で重なった対旋律を歌わせるような弾き方をしたいと思う ♪
バロックよりも古典派くらいの響きに近くなるのかも知れないが…?
バロックよりも新しい時代を感じさせるもう一つの要素は「エピソード」の多さではないか?…と勝手に思っている。
とくに、展開部には 5つものエピソードが挿入されて、そこで様々な転調がされて、まさに「展開」を多様に構成し推進する要素になっている…ような気がする。
まぁ、なかなかそんな風には弾けない、むしろエピソード部分には苦戦させられている…のだけれど…(^^;)。
ところで、前回ご紹介した「♩=58 位で、ゆっくり厳かに演奏する方法」を試してみたのだが、私にとってはこれでもちょっと速すぎる感じだった。
本当はリヒテルの「♩= 72」あたりを目指したいところだが、「♩= 58」位で弾ければ、私としては上出来…ということになりそうだ…(^^;)。
スケールは変ロ長調/ト短調の練習を継続中。
音楽鑑賞は、最近これといった新譜も見つかっていないので相変わらず低調…。
イム・ユンチャン(Yunchan Lim)の新譜「チャイコフスキー:四季」を褒めている記事があったので、聴こうと思ったが YouTube にアルバムはなく、2023年のウィグモア・ホールでの演奏(6曲のみ)があったので聴いてみた。
私の「耳タコ」問題解消のきっかけとなったのがトリフォノフのチャイコフスキーだったので、ちょっと気になって聴いたのだが、結果としては残念…だった…(^^;)。
どうも私にはこの人(イム・ユンチャン)の良さが分からない…(^^;)。
ピアノ演奏に対する私の好みのキーワードで言うと、「ピアノの音の美しさ」はあるが、「音響とその流れ」はあまり感じない。「ワクワク感」「新鮮採れたて」みたいな印象は殆どなく、「心に伝わる何か」も申し訳ないが感じない。全体的にそっけない印象…?
まぁ、好みの問題だろうが…。気を取り直して?トリフォノフのアルバム "Tchaikovsky" を聴くことにした…(^^)♪
♪ Tchaikovsky(アルバム)



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