Wall-mounted Resonance Piano (vertical) above a Yamaha Clavinova |
この、グランドピアノの響板だけが上に突然現れたような「ピアノ」、実は「新しい形のピアノ」という言い方は正確ではない。
とても簡単にいうと、電子ピアノのスピーカーの代わりにこの「響板」を震わせて、よりアコースティックな音を出そうという仕掛けだ。響板の材質は本物である。
響板を使った、電子ピアノ用外付けスピーカーと言ってもいいかも知れない。
こんな(↓)グランドピアノのような設置も可能で、この写真の場合、カワイの電子ピアノが前に取り付けてある。
Resonance Piano (horizontal) with a Kawai digital stage piano mounted on front supports |
作ったのは、イタリアの "Ciresa" という会社。楽器用の高級木材部品の会社のようだ。
ピアノやハープシコードの響板を作っていたり、ホームページの写真を見るとヴァイオリンの筐体を削っていたりする。ピアノでは、C. Bechstein や Fazioli などに響板を提供しているということなので、品質は折り紙つきなのだろう。
もともと、"Opera Sonora" というブランドで木のスピーカーなども作っているようで、このスピーカーはストラディバリウスと同じ木を使っていると書いてある。
そのあたりの技術を生かして開発されたのが、今回発売される "Resonance Piano" ということになりそうだ。
ちなみに、この「響板」は2枚の板で構成されているようで「全音域」用と「中低音」用となっている。中低音を補強する必要があったと思われる。
紹介記事(↓)にも書いてあるが、ピアノの響板をスピーカー代わりに使うという発想はこれまでにもあった。ただ、これまでは電子ピアノの中に組み込まれていた。
✏️New Product: Resonance Piano from Ciresa
今回の "Resonance Piano" の特徴は「外付け」が可能で、いろんな電子ピアノと組み合わせることができるということだ。
お値段は、水平置きのもの(上の写真から電子ピアノの鍵盤と椅子を除いたもの)が €15,616、垂直置きのもの(最初の写真:電子ピアノは含まれない)が €14,640。
およそ 200万円の木のスピーカー。ファツィオリと(たぶん)同じ材質の響板から出る音を電子ピアノで楽しむのに 200万円は高いのか安いのか…(^^;)?
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