現代音楽というよりは、ラフマニノフとかプロコフィエフあたりの音楽という印象が強く、それにトリフォノフのヴィルトゥオージティ(超絶技巧)を掛け合わせた感じの作品。
それなりに面白く聴けて、悪くはないのだが、全体的にややまとまりがなくフィナーレもイマイチなので、名作とは言えないかも知れない。あくまで個人的感想ですが…(^^;)?
ただ、感心したのはオーケストラの響きがとても良かったこと(素人判断ですが…)。カスタネットを効かせたり、ところどころで印象的なソロ楽器を使ったりするのも面白い。
Giancarlo Guerrero 指揮の Detroit Symphony Orchestra がうまいのか、トリフォノフのオーケストレーション(作曲技法)が巧みなのかは判断しかねるが…(^^;)。
…で、聴いた演奏はコレ(↓)。
♪ Daniil Trifonov plays Trifonov - Piano Concerto (Detroit, 2017)
他にも 2016年のヴェルビエ・フェスティバルでの演奏(↓ 指揮:Gabor Takacs-Nagy)もあったり…。
さらに、この記事(↓)によると、2017年の 11月にはカーネギーホールで、なんとゲルギエフが指揮するマリインスキー劇場管と一緒に演奏している!
トリフォノフの人気というのもあるだろうが、何度も演奏されるということは、それなりに評価されている…と考えていいのだろうか?
楽譜もショット社から出版されている。
楽譜に関する説明によると、この作品は Cleveland Institute of Music から委嘱されたもので、2013〜2014年の作曲、初演は Joel Smirnoff 指揮 Cleveland Institute of Music Orchestra とトリフォノフの演奏で 2014年 4月23日にクリーヴランドで行われたようだ。
ちなみに、ショット社からはトリフォノフのピアノ五重奏曲(2018)も出ている。
ついでに、トリフォノフが作曲したピアノソナタの音源も探してみたが、アンコールで緩徐楽章?を弾いたもの(↓)しか見つからなかった。上で紹介した2016年のヴェルビエ・フェスティバルの長い拍手のあとのアンコールのようだ。
その代わり見つけたのが Rachmaniana(ラフマニアーナ)という 5曲からなる組曲。この作品はちょっと気に入ったかも知れない ♪
この作品は『ラフマニノフ:変奏曲集』というアルバムの中にも入っている。
もともと作曲家になりたくて、作曲の勉強もしているトリフォノフなので、今後も作品を発表していくつもりなのだろう。
もう少し作品の量と質が充実してきたら、現代作曲家の一人として《鍵盤音楽史》の中に入れたいと思っている…(^^;)。
このピアノ協奏曲もトリフォノフ以外のピアニストが取り上げ始めたらすごいと思う。ただ、トリフォノフというピアニストの人気によって現代作品の演奏機会が増えるのは、ピアノファンにとっては嬉しいことだ…(^^)♪
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