「簡単でない」には二種類あって、一つは聴き取り能力に関するもの。聴いて「違いが分かるか」どうか…という話である。
例えば、上の楽譜の 15小節目の中で 2回、階段上に上昇する音型があるのだが、最初はそれぞれ少しだけクレッシェンドしているように聴こえた。…のだが、何度も聴いているうちに、音が高くなって行くのがそう聴こえるだけのような気もしてきた…(^^;)?
もう一つは、上の楽譜の 16〜17小節では赤い丸をつけた音がきれいに聴こえる…のだが、これが、どう弾けばそうなるのか分からないのだ。分からないので真似できない…。
三連符の最後の(一番弱くなるはずの)音がつながってメロディーに聴こえるのだ。もちろん、そこを強く弾いたり、ペダルで伸ばしたり…再現する努力はしてみた。
頑張ってみたのだが、いまだにやり方が分からない。演奏技術の問題だ(たぶん…)。
とりあえず、真似できるかどうかは置いておいて、これまでに楽譜に書き込んだ記号類を見てみると…
- 強弱(とその変化)、アクセント
- 強調する声部
- フレージング(切れ目、山)
…くらいしかない…(^^;)。
もうちょっと、アゴーギク(テンポの揺れ)とかタッチとか「繊細」な部分を聴き取りたいと思うのだが、思ったよりも大雑把な捉え方しかできてないようだ。
まぁ、真似をする要素を探るという意味では、真似できる範囲を聴き取れればいいのかも…。「繊細」なことを聴き取れたとしても、そういう部分は真似できないだろう…(^^;)。
ただ、楽譜にはっきりと記号を書き込めること(言語化できること)以外にも、全体の流れとか雰囲気?とか、無意識に聴いていることもあると思う。
そういうものは、聴いているうちに自然に(少しは)真似できる可能性もありそうだ。
最近の私の練習を聴いて、うちのカミさんが「少し音楽的になってきたかも…」と言っていたので、自然に?「真似する練習」の効果が出始めているのかも知れない。
逆に言うと、これまでの私の弾き方は音楽的でなかったということ…(^^;)?
おまけ。「プロの演奏の何を真似するか?」を考えていて思い出したことがある。それは、以前書いた《パラメータごとにプロの演奏を真似する練習方法 ♪》という記事。
『楽譜を読むチカラ』(ゲルハルト・マンテル 著)という本に、こんな練習方法(↓)が書いてあったのを思い出して書いた記事だ。
「曲をパラメーター(リズム、デュナミーク、アーティキュレーション、テンポ、音色)に分解して、それぞれを別個に聴かなくてはなりません」
「注意を向けるパラメーターを替えて、パラメーターごとに練習する」
このときは「なるほど!」と思ったのだが、その後実践した記憶はない…(^^;)。今回はちょっと参考にしてみるか…。
ちなみに、今回お手本にしている音源は YouTube にもある(↓)。
♪ バッハ:平均律クラヴィーア 第1巻 第6番 ニ短調 BWV851 バレンボイム 2003
【関連記事】
《▼バッハ平均律第1巻第6番前奏曲:バレンボイムを真似してみる…(^^;)?》
《趣味のピアノは「アルゲリッチみたいに弾きたい!」でもOK?》
0 件のコメント:
コメントを投稿