昨日の記事でご紹介した『ピアノ図鑑』であるが、見ていて面白いことを発見した。
それぞれのピアノのモデルに「外装、音域、アクション、ペダル、サイズ」などの情報が記載されているのだが、アクションの項目に「レンナー製」というのがたびたび出てくるのだ。数えてみると(ヒマだな〜)、40社のうち19社がレンナー製のアクションである。
といっても、まったく同じものではなく、それぞれのピアノメーカーの仕様で作っているようだ。「ベヒシュタイン仕様」などと書いてある。
ベヒシュタイン、ベーゼンドルファー、ファツィオリ、プレイエルなどもレンナー製。ちなみに、ヤマハは自社製。カワイは、日本で初めて独自のアクションを製作したピアノ会社だそうで「ウルトラ・レスポンシブ・アクション」というものを使っている。
こういうのを見るとすぐに調べたくなる性分なので、早速ネットで検索してみた。レンナージャパン(株)という代理店を見つけたが、このサイトにはほとんど情報がない。
ドイツピアノ協会というサイトに、ルイス・レンナー(Louis Renner GmbH & Co.)という名前のサプライヤとして紹介されている(↓)。
「ドイツのルイス・レンナー社は、世界中で最も評判の高い、定評のあるグランドピアノおよびアップライトピアノのアクション、そしてハンマーヘッド製造業者として知られています。 」
そこにあるドイツ本社へのリンクをクリックしてみた。残念ながら日本語はなさそうなので、米語を選択。
"History of the Action" というページに、世界でレンナー社のアクションを採用しているピアノメーカーの一覧表(↓)があった。28社が並んでいる。
また、"Action Parts Guide" というページには、アクションの図(↓)があって、各パーツの詳細な部品図と説明(英語)を見ることができる。
まぁ、だからなんだ?というレベルの情報ではありますが、私自身はまったく知りませんでした。ピアノのアクションという大事なパーツは、各社工夫を凝らして自前で作っているものだとばかり…。
もちろん、ピアノの音を決める要素は、弦とか響板とかフレームとかケースとか、そもそもの構造設計とかいろいろあるのだろうから、こういう分業体制はそれなりに合理的なのだろうとは思う。
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