面白かった。非常に考えさせられる内容と、何となく考えていたことをズバッと言ってくれて「やっぱりそうか」という部分があり、思わず続けて2回読んでしまった。
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著者は森本恭正(もりもとゆきまさ)という人で、ヨーロッパで結構活躍している人らしい。プロフィールは下記。
1953年東京都生まれの作曲家・指揮者。有明教育芸術短期大学教授。
東京藝術大学中退。桐朋学園音楽大学、南カリフォルニア大学大学院、ウィーン国立音楽大学で学ぶ。1987年より、「ENSEMBLE9」主宰。「YUKI MORIMOTO」として主にウィーンで作曲・指揮活動を展開。現在、ソロ作品から管弦楽曲まで百六十余作品を数え、その自筆譜の多くはオーストリア国立図書館に収蔵。また、ほぼ全作品がウィーンフィルハーモニーのメンバーを筆頭に、著名ソリストの手によりヨーロッパ各地で初演されている。DIE EXTRAPLATTE社より6枚のCDを発表。2007年及び2008年、ポーランド・ルトスワフスキ国際作曲コンクールの審査員を務める。
新書なので短いのだが、中身が濃いので、自分自身の関心テーマごとに数回に分けて書いてみたい。テーマはたぶん、①クラシック音楽はつまらないか、②日本人の演奏はつまらないか、③西洋音楽とは・譜面とは、④現代音楽・西洋と非西洋、みたいな感じになると思っている。(書いてみないと分からないが…)
今日は、前置き代わりに、ちょっとドキッとした部分の抜書きを載せるだけにとどめたい。
「表現と主張の暴力的なまでの激しさをベートーヴェンから奪ってしまったら、それは去勢された牡牛に他ならない。…人間の本態的な激情を読み取れなくなったら、彼らの作品を演奏する意味はその半分もない。クラシック音楽からエキサイトメントが消えた最大の理由がここにある。」
「綺麗な音と正確なリズムと音程、それだけで充分ならコンピュータにやらせておけば良い…。人間にしかできないことをやれ…。音を読むのではなく、楽譜というテスタメント(遺言)に残されたメッセージを読み取って欲しい。」
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