また、スタインウェイ&サンズ東京でも、トーク付きの2月16日に「特別コンサート」がある。こちらはシューベルトとドビュッシーで、30名の事前予約制だ。
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マルティーノ・ティリモ(Martino Tirimo)は、1942年生まれのキプロスのピアニスト・指揮者・作曲家。13歳の時に家族でロンドンに移住し、16歳でフランツ・リスト スカラシップを取得し英国王立音楽院に入学、首席で卒業した。
日本語のプロフィールとしては今回の来日リサイタルのパンフレット(↓PDF)が一番最新で分かりやすいと思う。これによると、結構な有名人かもしれない…。
✏️マルティーノ・ティリモ ピアノリサイタル
シューベルトの大家で、1975年にピアノソナタの未完成楽曲を補筆完成したものがウィーン原典版から出版されている。その後、1985年にはBBCがウィグモアホールでシューベルトの全ピアノソナタを録音し、1996年にはEMIからCDとしてリリースされている。2013年にリリースされたリマスター版がこれ(↓)だと思われる。
Schubert: Complete Piano Sonatas
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ピアニストとしては、1971年ミュンヘン国際音楽コンクール、1972年ジュネーヴ国際音楽コンクールのそれぞれのピアノ部門でともに最高位(1位なしの2位)を得たあと、活躍している。
レパートリーも録音も多く、シューベルト以外にモーツァルトのピアノ作品全集、ドビュッシー全集、ヤナーチェク全集などを出している。今年2018年にはベートーヴェンのピアノ作品全集の発売が予定されているそうだ。
現在は、トリニティ・ラバン・コンセルヴァトワール大学で教鞭をとり、イギリス国内やヨーロッパ各地でマスタークラスや音楽祭を開いているとのこと。
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YouTube ではあまり音源が見つからなかった。
とりあえず聴いたショパン(↓)は「メランコリックなワルツ」とワルツ第11番 変ト長調 Op.70-1 の2曲。わりと好きなタイプの演奏だが…。
♪ Martino Tirimo- Performs ahead of his Spring 2010 concerts at Kings Place
シューベルトは来日プログラムに入っている20番のソナタの2楽章(↓)があったが、これだけではなかなか分かりにくいかも知れない。
♪ シューベルト ピアノソナタ第20番 D959 第2楽章
ついでに見つけたのが、ティリモさんが来日のことを話している動画(↓)。笑顔がいい。お人柄もよさそうだ。
♪ Schubert Martino Tirimo シューベルト マルティーノ ・ティリモ
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それで、NAXOSで探したら、先ほど紹介したシューベルトのピアノソナタ全曲の入ったCD "Schubert: Complete Piano Sonatas" が見つかった。
とりあえず、これまでに練習したことのある14番と18番を聴いてみた。なかなかいい ♪
全体的には、美しい音で端正というか誠実な演奏という印象だが、シューベルトらしい激しさのような部分もしっかりと出てくる。その対比・ダイナミクスも素晴らしい。
お手本にしたいような演奏でもある。練習したときに知っていれば…と思った。
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「未完成楽曲を補筆完成した」という話があったので、 "Unfinished" と書いてあった6番も聴いてみた。おそらく初めて聴く曲だったのだが、これがなかなか良かった。難易度は分からないが、次回シューベルトをやるときに候補にしてもいいかも知れない…。
ちょっと年齢が高いのだが、ベートーヴェン全集を出すとかまだまだお元気そうなので、とりあえず「お気に入り候補」には入れておこうと思う。少なくともシューベルトは「お気に入り」だ…(^^)♪
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2 件のコメント:
ぴあのピアノさん
こんにちは。初めてコメント致します。マルティーノ・ティリモをご紹介頂きまして大変ありがとうございます。私マルティーノ・ティリモの秘書をしております川上あつこと申します。
マルティーノ・ティリモにとってこのような大きなコンサートは日本では今回が初めてで多くの方にお越し頂きたいと思っております。ぜひぴあのピアノ様にも来て頂きたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願い致します。
ではまずはご挨拶まで。
川上あつこ様、コメントありがとうございました。秘書の方から直接のコメントを頂き恐縮しております。今回は他のリサイタルを3つも聴きに行く時期と近いこともあり、残念ながら生の演奏を聴きに行くことはできませんでした。また機会があれば行きたいと思っております。 ぴあ
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