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2024年4月10日水曜日

Bach.KB.BWV806 イギリス組曲第1番:アンデルシェフスキ珠玉の演奏 ♪

「J.S.バッハの全鍵盤作品を聴く」プロジェクト、今日からは『バッハの鍵盤音楽』紹介記事)の第13章「《イギリス組曲》」BWV806〜811。

まずはイギリス組曲第1番 イ長調 BWV806。




バッハは 1720年代〜1730年代にかけて一連の組曲(イギリス組曲、フランス組曲、パルティータ、序曲)を作曲・改訂・集成している。

最初期の稿としては 1712年頃のイギリス組曲第1番の初稿 BWV806a があり、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」(1722年、1725年)にはフランス組曲やパルティータのいくつかが含まれている。

そして、1726年〜1730年にかけて順次出版したパルティータ 6曲を「クラヴィーア練習曲集 第1巻」としてまとめたのが 1731年である。

この中でバッハは、和声的要素が強いフランス・クラヴサン様式の中にドイツ的な模倣対位法の響きをどのように組み込んで行くかという試みを進めている。


「イギリス組曲」は、ロンドンで活躍したフランス人作曲家デュパール(Charles Dieupart, 1667?-1740)の「クラヴサンのための 6つの組曲」(1701)の影響を受けている。第1組曲プレリュードの主題はデュパールの第1組曲ジーグのモチーフを引用している。

イギリス組曲第1番はプレリュード、アルマンド、クーラントI、クーラントIIと2つのドゥーブル、サラバンド、ブレーIとII、ジーグという構成。


何人かのピアニストを聴いて、一番気に入ったのはやはりピョートル・アンデルシェフスキ(Piotr Anderszewski、ポーランド、1969 - )。音が美しくニュアンスに富んでいる。

2014年に録音したアルバム(↓)に入っているのは 1番・3番・5番の 3曲のみ。これとは別に 1996年に 6番を録音している。

♪ Bach, JS: English Suites Nos 1, 3 & 5:アルバム
(BWV806:トラックNo. 9〜17)

💿 Bach, JS: English Suites 1, 3, 5 by Piotr Anderszewski


アンドレア・バッケッティ(Andrea Bacchetti、伊、1977 - )のやや穏やかな感じの演奏も、じっくり聴かせてくれていい味を出していると思う ♪

♪ Bach: The Complete English Suites:アルバム
(BWV806:トラックNo. 1〜7)

💿 Bach: The Complete English Suites


大御所、マレイ・ペライア(Murray Perahia、米、1947 - )の演奏も良かった ♪

♪ J.S. Bach 6 English Suites, BWV 806-811 (Perahia)


チェンバロではロレンツォ・ギエルミ(Lorenzo Ghielmi、伊、1959 - )という人の演奏がいい感じだと思う。

♪ Bach: English Suites, BWV 806-811:アルバム
(BWV806:トラックNo. 1〜7)




『バッハの鍵盤音楽』 第13章「《イギリス組曲》」BWV806〜811。

  1. BWV806 イギリス組曲第1番 イ長調
  2. BWV807 イギリス組曲第2番 イ短調
  3. BWV808 イギリス組曲第3番 ト短調
  4. BWV809 イギリス組曲第4番 ヘ長調
  5. BWV810 イギリス組曲第5番 ホ短調
  6. BWV811 イギリス組曲第6番 ニ短調


出典:

📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)

✏️イギリス組曲 (バッハ)(Wikipedia)

✏️バッハ :イギリス組曲 第1番 イ長調 BWV 806(PTNAピアノ曲事典)



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