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2013年12月13日金曜日

ピアノの本ベスト5:②理論・科学

今回は、私の好きな「科学」である。もともと理工系なので、ピアノの練習や奏法に関しても「科学的アプローチ」のようなものがあると、固く信じている。

とくに、「大人のピアノ」の練習を効率的にやるには、実践(練習)と同じように「理屈」も重要だと思う。そんな私にとって、参考になった本をあげてみる。



何といっても、一番面白くて、かつ役に立ったのはこの本である。ピアノを弾く人は一度は読んだ方がいいのではないかと思う。

「脱力」を裏付ける計測データ、「音色」の違いが出るメカニズム、テンポのゆらぎによる表現力など、非常に興味深い内容である。また、大人になってからの練習でも上達する、という説明には励まされた。




演奏を支える心と科学(R.パーンカット/G.E.マクファーソン 編)

ちょっと高くて、やや難しいかもしれない本だが、面白く読めた。

他にはあまりない「演奏家」視点での様々な問題を取り上げた論文集である。紹介文には「音楽心理学、音楽教育学等、学際的研究の叡智を 結集した理論書。より良い演奏や学習のメカニズムについて15テーマに分けて解明」とある。

理論書というわりには、意外と読みやすく感じた。個人的には「13 楽曲構造のコミュニケーション」「14 感情のコミュニケーション」あたりが面白かった。




この本は自分自身の問題意識と合う部分が多く、このブログにも4つの記事を書いている。

正直に言って、クラシック音楽(の一部)は非常に気に入っている一方で、つまらない曲や演奏も多いような気がする。また、とくに最近の日本人ピアニストの演奏は面白くない。現代音楽のよさがいまひとつ分からない。今の世界(日本)に生きている作曲家の活動・曲はどうなんだろう?といった関心事に、少し答えてくれた本である。








理論というほどのものではないが、楽曲の形式について勉強になった本である。

「楽典」ものはなかなか読む気がしないのだが、この本は気軽に読めて、分かりやすく感じた。実際には作曲しないものの、作曲家はこういう形式のことも考えているのか、と思うと興味がわくのである。





この本は、ピアノをやろうと思ってから初めて読んだピアノ関係の本である。

内容は細かくは覚えてないが、この本を見て、ピアノの弾き方や練習にも「科学的アプローチ」があるんだ、と思った。「ピアノの悩み+解剖学的アプローチで、弾き方のコツがつかめる」「(身体の)仕組みを理解すれば、練習はもっと楽になります」などのうたい文句に惹かれて読んだのだと思う。



理論的・科学的アプローチの本は、個人的にとても興味があり、読んでいて面白いのだが、今回この記事を書きながら思ったのは、「実践に活かさなくては…」ということである。



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