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2024年3月3日日曜日

Bach.KB.BWV912:トッカータ ニ長調、Corrado Pozzoli、アヴデーエワ、リヒテル…♪

「J.S.バッハの全鍵盤作品を聴く」プロジェクト、『バッハの鍵盤音楽』の第7章「トッカータ」から BWV912「トッカータ」ニ長調。

最初に聴いたときはこの曲、あまり好みじゃないかも?…と感じたのだが、色んな演奏を聴くうちにだんだん良さが分かってきた。これも色んなピアニストが弾いている。




BWV912 は、『バッハの鍵盤音楽』の著者デイヴィッド・シューレンバーグによると、「一番出来のよいトッカータ」「全体のデザインが比類なく効果的」だそうだ。

音階の走句による導入、アレグロ、アダージョに続くフーガ(半音階的)およびトッカータ風のコーダ、そしてジーグ風のリズムによるフーガ(↓ 和声的)とコーダから成る。

複縦線に従うなら4部分(Presto / Allegro / Adagio - Presto / Fuga)だが、書法の上ではより多様なものから構成されている。




色んなピアニストが色んな弾き方をしていて、好みの演奏を決めるのに時間がかかってしまった。まぁ、別に決める必要もないのだが…(^^;)。

何となくベスト3 を選んでみた。

聴いていて一番「いいな ♪」感が強かったのが Corrado Pozzoli(コラード・ポッツォーリ?)というイタリアのピアニスト。情報が少ないのであまり有名な人じゃないかも…? BWV912 以外に「ゴルトベルク」「半音階的幻想曲とフーガ」などを録音している。

音色やタッチがよくて、表情が豊かで聴いていて楽しい。



ユリアンナ・アヴデーエワもよかった。とくに最後のフーガの勢いは素晴らしい ♪


リヒテルは全体的にバランスが取れていて、丁寧な演奏。



その他聴いた主なピアニストは下記。

(BWV912:トラックNo.3〜6)

グレン・グールド

ローラン・カバッソ(Laurent Cabasso、仏、1961- )

アレッサンドロ・デリャヴァン (Alessandro Deljavan、伊、1987 - )
アンドラーシュ・シフ


この曲はチェンバロでの演奏が映える曲かも知れない。オランダ・バッハ協会の音源で、Bertrand Cuiller という人の演奏がとても良かった ♪ 使用楽器は "Bruce Kennedy, 1989 after Michael Mietke"。



なお、『バッハの鍵盤音楽』の第7章「トッカータ」に含まれる作品は下記。

  1. BWV910 トッカータ 嬰ヘ短調
  2. BWV911 トッカータ ハ短調
  3. BWV912 トッカータ ニ長調
  4. BWV913 トッカータ ニ短調
  5. BWV914 トッカータ ホ短調
  6. BWV915 トッカータ ト短調
  7. BWV916 トッカータ ト長調


出典:

📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)

✏️バッハ :トッカータ ニ長調 BWV 912(PTNAピアノ曲事典)



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