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2022年6月27日月曜日

🎹L.ベリオ 1925-2003 初期のピアノ作品はちょっといいかも ♪

《鍵盤音楽史:現代》 16人目の作曲家は、ルチアーノ・ベリオ(Luciano Berio, 伊, 1925-2003)。20世紀を代表する作曲家の一人。

4年ほど前に聴いたときは「現代音楽だなぁ〜」という、個人的にはやや否定的な感想だった(↓)。…のだが、今回は曲によってはちょっと気に入ったかも知れない…(^^)♪





有名人なので、プロフィールは Wikipedia などにお任せすることにしたい。…と思ったのだが、コンパクトにまとまった紹介文があったのでコピペさせて戴くことにした…(^^;)。


1925年10月25日、イタリアのオネリア生まれの作曲家、指揮者。第二次大戦後のイタリア前衛音楽界の旗手の一人。米国留学中ダラピッコラにも学ぶ。53年ミラノのRAIの電子スタジオの建設にマデルナとともに参加、そこを拠点に活動。最近は仏IRCAMを中心に活動していた。50年代以降、「人声」を素材として好んで取り上げ、その音楽は美しい響きにあふれていた。20世紀を代表する作曲家であったが、2003年5月27日、ローマにて没。 2012/08/30 (2013/08/20更新) (CDジャーナル)


ピアノ関連作品を作曲年代順に並べてみた。グレーの文字はピアノ以外の鍵盤楽器。

  1. 小組曲 Petite suite per pianoforte (1947)
  2. 5つの変奏曲 Cinque variazioni per pianoforte (1953 - 1966)
  3. ラウンド Rounds per pianoforte o clavicembalo (1965)
  4. Memory per pianoforte elettrico e clavicembalo (1970 - 1973)
  5. ピアノ協奏曲 (1973)
  6. ピアノと小管弦楽のための "Points on the Curve to Find" (1974)
  7. Fa-Si per organo (1975)
  8. ピアノと管弦楽のための "Echoing Curves" (1988)
  9. 6つのアンコール Six Encores per pianoforte (1990)
    1. 芽 Brin (1990)
    2. 葉 Leaf (1990)
    3. 水のピアノ Wasserklavier (1965)
    4. 地のピアノ Erdenklavier (1969)
    5. 大気のピアノ Luftklavier (1985)
    6. 火のピアノ Feuerklavier (1989)
  10. ピアノソナタ Sonata per pianoforte (2001)

YouTube でいくつかの演奏を聴いたが、結果的には最後に見つけたフランチェスコ・トリスターノの全曲演奏の音源(↓)が一番気に入った ♪

とくに気に入ったのが「6つのアンコール」と「小組曲」。


元の CD は 2005年にリリースされた(録音は 2004年の 2月)コレ(↓)と思われる。ベリオのピアノソナタは世界初録音のようである。

ちなみに、トリスターノは 2004年 4月のオルレアン国際ピアノコンクールで優勝している。



収録作品は下記。

  • Cinque variazioni
  • Rounds
  • Six Encores(Brin, Leaf, Wasserklavier, Erdenklavier, Luftklavier, Feuerklavier)
  • Sequenza IV
  • Petite Suite(Prelude, Petite air I, Gavotte, Petite air II, Gigue)
  • Piano Sonata

上の CD に対するアマゾンのカスタマーレビューに、短い曲の紹介のようなものがあって、とても分かりやすいので、一部コピペさせていただく。

これを読んで、「6つのアンコール」と「小組曲」が気に入った理由が少し分かった。わりと若い時の作品で、新古典派や印象派的な影響が濃い作品のようなのだ ♪


「小組曲」(1947年)はベリオが青年期にラヴェルやプロコフィエフ、新古典派の影響下で作曲した舞踏組曲。「5つの変奏曲」(1952/53年、1966年改訂)はヴェーベルンの「ピアノのための変奏曲」(作品27)の路線を継承した12音技法による曲。「6つのアンコール」は1965-1990年に作曲された6つの小品を集めたもので、印象派的な抒情を湛えている。「セクエンツァIV」(1965年)は、超絶技巧と複雑性、フリージャズのような拡張技法を導入した器楽独奏と独唱のための14の作品群「セクエンツァ」の4作目。「ラウンズ」(1965/1967年)はチェンバロのための曲を編曲したアヴァンギャルドな小品。「ピアノ・ソナタ」(2001年)は晩年に作曲された約30分の曲で、リストやドビュッシーのような流麗な美しさが印象的。


ピアノ協奏曲的な作りの作品は 3つある。

「ピアノ協奏曲(2台のピアノ)」(1973) と「ピアノと管弦楽のための "Echoing Curves"」(1988) は、私にとってはやや「現代音楽」的過ぎてあまり好きになれない感じだが、「ピアノと小管弦楽のための "Points on the Curve to Find"」(1974) だけは、少し気に入ったかも知れない。



ベリオ自身の指揮による演奏(1981年)。ピアニストは Katia & Marielle Labèque。


これもベリオ自身の指揮。ピアニストは Andrea Lucchesini。


Ukho Ensemble Kyiv というウクライナのアンサンブルの演奏。指揮は Luigi Gaggero、ピアノは Marino Formenti。2016年の演奏。


主な参考記事は下記。

✏️ルチアーノ・ベリオ(Wikipedia)

✏️ルチアーノ・ベリオ(高松宮殿下記念世界文化賞 1996年受賞)



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