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2023年1月17日火曜日

ユジャ・ワンのために作曲されたエイブラムスの新作ピアノ協奏曲世界初録音!

ユジャ・ワンのために作曲されたエイブラムス(Teddy Abrams、米、1987-)の新作ピアノ協奏曲が収録された CD(世界初録音)がリリースされるという記事があった。

マイケル・ティルソン・トーマス(Michael Tilson Thomas、米、1944-)作曲のソロピアノ曲 "You Come Here Often?" も入っている。二人の作曲家はユジャ・ワンとは友人関係だそうだが、私は初めて聞く名前だ…(^^;)。





アメリカでは 1月13日リリースのようだが、日本では 3月中旬となっている。ピアノコンチェルトの方を聴いてみたいと思ったが、まだ音源は公開されていないようだ。

ソロ曲の方だけ YouTube で聴くことができる(↓)。ジャズっぽい。

♪ Tilson Thomas: You Come Here Often?


この曲を作曲したマイケル・ティルソン・トーマスという人は、アメリカの有名な指揮者・ピアニスト・作曲家。

現在、サンフランシスコ交響楽団の桂冠音楽監督、ロンドン交響楽団の桂冠指揮者、ニューワールド交響楽団(若手育成のために自ら立ち上げたオーケストラ)の桂冠芸術監督を努めている。これまでに、ボストン交響楽団、ロサンジェルス・フィルなどの指揮者も務めており、マーラーの交響曲などで 12回グラミー賞を受賞している。

また、祖父の代からガーシュウィン一家と親交が深く、ジョージ・ガーシュウィンの権威としても知られている。



マイケル・ティルソン・トーマスの本人サイトの作品リスト(↓)には、上の曲を含めてピアノソロ曲はなぜか載っていない。



ピアニストとしては、ロンドン交響楽団を指揮してユジャ・ワンと共演したガーシュウィンのピアノ協奏曲ヘ長調のあとのアンコールで、プーランクの 4手のためのソナタ最終楽章を連弾している動画を見つけた…(^^)♪



テディ・エイブラムス作曲のピアノコンチェルトの方は 11楽章からなり(↓)、ソロ・カデンツァが 4つも入っていて、ピアニスト(ユジャ・ワン)にかなりスポットライトが当たる形となっている。

解説によると「ゴスペルからラテン・アメリカ音楽まで、すべての様式(アメリカ音楽の?)が含まれ」ているそうだ。ちょっと面白いかも知れない…(^^;)?

オーケストラはテディ・エイブラムス自身が指揮するルイヴィル管弦楽団。エイブラムスも指揮者・ピアニスト・作曲家+クラリネット奏者…のようだ。

  1. Overture. Swing
  2. Cadenza I
  3. Exposition
  4. Orchestra Break
  5. Exploration
  6. Cadenza II
  7. Relaxed
  8. Solos
  9. Cadenza III
  10. Return. Swing
  11. Cadenza IV & Coda

ちなみに、解説記事によると…

テディ・エイブラムスとユジャ・ワンはフィラデルフィアのカーティス音楽院で学んでいる時に出会い、エイブラムスは11歳の時サンフランシスコでマイケル・ティルソン・トーマスから最初の指揮のレッスンを受けました。そしてマイケルはユジャ・ワンにとってキャリアのスタート時からの心強い理解者でした

…という関係とのこと。


少し前に読んだ記事(↓)には、現代作曲家の作品の演奏回数が多いのは米国と英国…というデータがあったが、現代作品を弾きこなすユジャ・ワンのようなピアニストの存在と、作曲家たちとの交友関係というのも影響しているのかも知れない。


そういえば、ジョン・アダムズの "Must the Devil Have All the Good Tunes?" というピアノ協奏曲も、ユジャ・ワンの超絶技巧をイメージして作られたものだった(↓)。



こういう音楽状況(環境)は、ちょっと羨ましいかも知れない…(^^;)。

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