ページ

2022年11月9日水曜日

🎹細川 俊夫 1955- 6曲のエチュードは聴き応えあり ♪

《鍵盤音楽史:現代》 45(+2)人目の作曲家は、細川 俊夫(日, 1955-)。

8年前に児玉桃さんのリサイタルで初めて知った作曲家。このときは 6曲のエチュードを聴いたのだが、演奏が良かったこともあり、とても面白いと思った ♪





細川俊夫は 1955年、広島生まれ。1976年から10年間ドイツ留学。ベルリン芸術大学でユン・イサンに、フライブルク音楽大学でクラウス・フーバーに作曲を師事。

1980年、ダルムシュタット国際現代音楽夏期講習に初めて参加、作品を発表する。以降、ヨーロッパと日本を中心に、作曲活動を展開。日本を代表する作曲家として、欧米の主要なオーケストラ、音楽祭、オペラ劇場等から次々と委嘱を受け、国際的に高い評価を得ている。

2021年現在、武生国際音楽祭音楽監督、東京音楽大学およびエリザベト音楽大学客員教授。2020/21年、広島交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンス。


ピアノ関連作品は以下の通り。出典✏️細川俊夫 作品情報(ショット・ミュージック)

ピアノソロ
  1. メロディア II(1977)
  2. 夜の響き(1994/1996)
  3. ピエール・ブーレーズのための俳句(2000/03)
  4. エチュード I〜VI(2011-2013)
    1. 2 つの線 *1
    2. 点と線
    3. 書(カリグラフィー)、俳句、1 つの線
    4. あやとり、2 つの手による魔法(呪術)、3 つの線
    5. 怒り
    6. 歌、リート
  5. 舞い(2012)
  6. 喪失(2019)
*1 2011年第58回ブゾーニ国際ピアノコンクールの本選課題曲として作曲され、2012年に改訂


協奏曲
  1. ピアノ協奏曲「海へ」 Ans Meer (1999)
  2. 月夜の蓮 Lotus under the Moonlight (2006)
  3. 沈黙の海 Silent Sea (2002):ピアノ、弦楽オーケストラ、打楽器のための

室内楽
  1. 断層 Dan-sô (1984):ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための
  2. 時の谷間に… Im Tal der Zeit ... (1986):弦楽四重奏とピアノのための

YouTube で「エチュード I〜VI」の演奏を探したのだが、あまり音源がない。一つだけわりと気に入った演奏があった。エチュード I「2 つの線」の 1曲だけ。


弾いているのは Antonii Baryshevskyi(アントニー・バリシェフスキー、1988-)というウクライナのピアニスト。2011年のブゾーニ国際ピアノコンクールで 1位なしの 2位、2014年のルービンシュタイン国際ピアノコンクールで 1位(このときの 3位はチョ・ソンジン)になっている。


ピアノ協奏曲では、「海へ」(Ans Meer)と「月夜の蓮」(Lotus under the Moonlight)の音源があり、どちらもそれなりにいい感じだと思う。…のだが、何となくつかみどころがない…という印象がなくもない。

ピアノ:Bernhard Wambach

ピアノ:児玉桃

ちなみに、「月夜の蓮」は、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第23番」へのオマージュとして作曲されたもので、曲中に聴き慣れたフレーズがふと浮かんだりする ♪


ソロ曲の音源になかなかいいものが見つからない中で、面白い CD を見つけた。児玉桃さんが、ドビュッシーと細川俊夫のエチュードを交互に弾いているもの。

曲順は違うが、昔リサイタルで聴いたのと同じ曲目だ。Spotify で全曲聴いたが、やはり演奏がいいと聴き応えがある ♪

『点と線』Point and Line(ビュッシー&細川俊夫:練習曲集)


曲順は必ずしも番号順ではない。例えば最初の 6曲はこんな感じ(↓)。
  1. ドビュッシー:組み合わされたアルペジオのために(第11番)
  2. 細川俊夫:点と線(II)
  3. ドビュッシー:4度のために(第3番)
  4. 細川俊夫:書(カリグラフィー)、俳句、1つの線(III)
  5. ドビュッシー:6度のために(第4番)
  6. 細川俊夫:2つの線(I)



主な参考記事は下記。

✏️細川俊夫(作曲家)(Wikipedia)

✏️細川俊夫(ショット・ミュージック)



0 件のコメント:

コメントを投稿