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2021年1月11日月曜日

Bach100: 無伴奏チェロ組曲第4番 BWV1010、セバスティアン・クリンガー ♪

「J.S.Bachの作品100曲を聴く」《Bach100BWV🎧》プロジェクト、今回は無伴奏チェロ組曲第4番  変ホ長調 BWV1010 。

昔聴いているはずだが、ほとんど印象に残ってなかった…(^^;)。お気に入り演奏を見つけるのにちょっと苦労した。そして、またまた新しいチェリスト発見 ♪!

BWV1010 🎼バッハの作品一覧/Wikipedia


第4番は演奏頻度が少ないのか、YouTube の検索で出てくる音源も少ない。結局 YouTube ではお気に入りの演奏を見つけることができず、Spotify で CD を探すことにした。

Spotify で何人かの演奏を聴いているうちに遭遇したのが Sebastian Klinger(セバスティアン・クリンガー)というチェリスト。柔らかい響きが魅力的な演奏だ。



で、YouTube で名前を入れて検索すると、おそらくこの CD のものと思われる音源があった。(YouTube の検索精度の改善は無理なんだろうか…(^^;)?…)


録音時期が "June, July & Sep.2007" とあるので、上の CD と一致する。使用楽器も書いてあって、Camillus Camilli(カミルス・カミッリ:マントヴァ1736年頃)とある。

"A=420Hz" という表記もあるので、通常の A=440Hz よりもかなり低い調弦になっている。柔らかい響きは、教会での録音であることとこの調弦が影響しているのかも…。


ちなみに、この CD の紹介記事(↓)に 第6番の使用楽器が「5弦のチェロ(セバスティアン・クリンガーの父による2006年製)」と書いてあるので、父親は弦楽器製作者のようだ。第6番のときには是非聴いてみようと思う ♪



セバスティアン・クリンガー(Sebastian Klinger、1977〜)は、日本ではあまり知られていないのか、日本語のプロフィールは見つからなかった。

以下は、本人のサイト( https://www.sebastian-klinger.com )からの抄訳。

1977年、ミュンヘン生まれ。スペインで育ち 6歳からチェロを学ぶ。その後、ザルツブルクとウィーンで Heinrich Schiff に師事。ベルリンでは Boris Pergamenshikov に学ぶ。

2001年には "German Music Competition" で優勝し、その後ドイツなどヨーロッパを中心に活躍する。カーネギーホール、ウィグモアホールなどでも演奏している。

共演者のなかには、ヴァレリー・アファナシエフ、キット・アームストロング、ラン・ラン、イゴール・レヴィットやギドン・クレーメルなどが含まれる。

上に紹介した無伴奏チェロ組曲の CD は、フランスのディアパゾン・ドール賞(Diapason d'Or)を獲得している。



ところで、この曲の私の「お気に入り」度に一番影響したのは、冒頭(↓)の弾き方かも知れない。ここで、心が引き込まれるものと、離れていってしまうものが分かれるのだ。





チェリストによって弾き方(解釈)がまったく異なる。

レガートでフレーズ感を強調するもの、一音一音を同じような強さ・弾き方で弾くもの、一音目を切り離して強調しているもの、全体をスタッカート気味に弾くもの…と様々な演奏がある。テンポにも結構幅がある。

個人的には、セバスティアン・クリンガーのややスタッカート気味の柔らかな響きが一番気に入ったのだが、マルク・コッペイのレガートな演奏もいい感じだと思った。



前回、第3番の記事にも書いたが、ここまで、第1番から第4番までぜんぶ違うチェリストになっている。本当に不思議だと思う。

1番はヤーノシュ・シュタルケル、2番はマルク・コッペイ、3番はジャン=ギアン・ケラス、そして、第4番はセバスティアン・クリンガー…。

第5番・第6番でも新しいチェリストとの出会いがあるのだろうか…😊?



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