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2020年9月15日火曜日

BTHVN op.63/103: 管楽八重奏曲→弦楽五重奏曲→ピアノ三重奏曲

「ベートーヴェンの全作品を聴く」プロジェクト《All BTHVN 🎧》、今日は Op.63 のピアノ三重奏曲 変ホ長調(1806: 36歳)と Op.103 の管楽八重奏曲 変ホ長調(1792-93: 22-23歳)の二つ。Op.4 の弦楽五重奏曲も合わせて記事を書いた方がよかったかも…。

というのは、最初に作られたのは Op.103 で、それをもとに編曲したのが Op.4 の弦楽五重奏曲で、さらにそれを編曲したものが Op.63 のピアノ三重奏曲だから…。


Op.63/103

🎼 List of works by Ludwig van Beethoven


「Op.103→Op.4→Op.63」の件は、Op.4 の弦楽五重奏曲を聴いたときに知ったのだが、あまり好みの曲ではなかったので、簡単な記事しか書いていない(↓^^;)。

《BTHVN op.4: 弦楽五重奏曲、通好みの作品らしいが…》

この記事に「ベートーヴェンとしては…それなりに思い入れのあった作品なのかも」と書いたのだが、もしかするとそうでもないのかも…?


その辺りの事情をまとめてくれている記事(↓)があって、それによると、最初の管楽八重奏曲は出版せず、弦楽五重奏曲に編曲したのは新しいジャンルの実験みたいなことで、ピアノ三重奏曲に編曲したのは友人のフランツ・クラインハインツという人で、ベートーヴェンは後からそれを承認しただけ?…という流れのようなのだ。

✏️ピアノ三重奏曲 変ホ長調 Op.63について(Beethoven's works collectorのブログです)

簡単にまとめるとこんな感じ(↓)。

  • 1792-93: 管楽八重奏曲 変ホ長調 作曲
  • 1795: 弦楽五重奏曲に編曲→ 1796: Op.4として出版
  • 1806: フランツ・クラインハインツがピアノ三重奏曲用に編曲→ Op.63として出版
  • 1830: ベートーヴェンの死後、管楽八重奏曲が Op.103として出版


YouTube にはいくつかの音源があるが、聴いたのはコレ(↓)。まぁ、嫌いじゃないけど…という感じ…。ただ、管楽・弦楽よりピアノ三重奏の方が個人的には好きだ ♪

♪ Piano Trio in E-Flat Major, Op. 63, After String Quintet, Op. 4

演奏しているのは Trio Élégiaque(トリオ・エレジアーク)というトリオで、ピアニストはフランソワ・デュモン(François Dumont、1985- )という人。

名前に聞き覚えがあると思ったら、今年 3月来日の予定がコロナの影響で中止になったピアニストの一人だった。

《📣来日ピアニストの公演にも新型コロナの影響が…》


ちなみに、"Trio Élégiaque" とまったく同名の曲がラフマニノフにあるようで、日本語タイトルは「悲しみの三重奏曲」となっている。ピアノ三重奏曲である。

ラフマニノフの初期の作品で、モスクワ音楽院在籍中の1892年に作られた第1番 ト短調と、卒業後の1893年に作曲された第2番 ニ短調がある。

この作品をピアノトリオの "Trio Élégiaque" が演奏すると、ちょっとややこしい…(^^;)?

YouTube には Pf: ラン・ラン、Vn: ヴァディム・レーピン、Vc: ミッシャ・マイスキーという豪華トリオの演奏があった ♪

♪ Rachmaninov: Trio élégiaque in G Minor, № 1.


第2番の方はルガンスキーの演奏もあった ♪

♪ Lugansky . Maisky . Rachlin - Rachmaninoff Trio élégiaque No. 2 (complete)


Op.103 の管楽八重奏曲も(もう一度)聴いてみた。オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン各 2本という編成だが、この響きは個人的にはあまり好きではない。

♪ UMich Symphony Band - Ludwig van Beethoven - Octet in E-flat Major, op. 103 (1793)



【関連記事】
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《BTHVN op.44: ピアノ三重奏曲のための変奏曲、いい感じ ♪》

《All BTHVN 🎧》


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