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2020年5月12日火曜日

ARD国際音楽コンクールも Santa Fe音楽祭も…延期・中止

TVのニュースでは「外出自粛の緩和」とか「外出禁止の解除」とか、何となく緩んできた雰囲気が感じられるのだけれど、本当に大丈夫なのだろうか?

今朝たまたま見た Slipped Disc のサイトには、新型コロナ関連のニュースが並んでいた。

  • サンタフェ音楽祭・オペラ中止
  • ボストンのホール 2020-21シーズン閉鎖
  • ARD国際音楽コンクール延期



国や地域によって感染状況や対策状況も異なるので一概には言えないとしても、ワクチンも特効薬も出来ていない現状では、「緩める」という選択肢はよほど慎重に行う必要があるのではないかと思う。

日本の「新しい生活様式」という考え方はある意味正しいとも言える。すべてを個人の行動様式に押し付けているという問題点はあるものの…。

社会全体でこれまでと違ったやり方を考え模索していく必要があるのではないだろうか? 学校教育や音楽コンクールをオンラインでやるというのも一つの例になるだろう。


Slipped Disc の記事をざっと見てみる。

✏️Santa Fe Goes Down

この記事自体は「サンタフェ・オペラ」の中止に関するものだが、「サンタフェ音楽祭」も中止されたことが追記されている。開催者からのお願いがちょっとユニーク。

"I ask you to please support this commitment by donating the value of your tickets back to the Santa Fe Opera. "
(サンタフェ・オペラのチケット代を寄付することで支援してほしい)

すでに "$5 million"(約 5億 3,700万円)分のチケットが売れているそうだ。公演中止の場合、ほとんどが返金になるところを「寄付して」というのはいかにもアメリカらしい。

その代わり、出場予定だった音楽家たちにも ‘partial payments’(一部支払い)がされるようだ。いい方法かも知れない…。


✏️Shock: Boston Shuts Hall Into 2021

ニューイングランド音楽院が、ジョーダン・ホール(Jordan Hall)の外部利用を 2020-2021 シーズンは中止するという記事。

Boston Baroque(ボストン・バロック:古楽器オーケストラ)が拠点としていたようで、コンサートの開催が危ぶまれるとのこと。



ARD国際音楽コンクール(ミュンヘン国際音楽コンクール)の延期、これが一番大きなニュースかも知れない。8月31日〜9月18日に予定されていたものだ。

20以上ある部門(楽器・アンサンブル・声楽)から毎年4部門のコンクールが行われる。今年は、フルート、トロンボーン、弦楽四重奏、ピアノであった。2019年には、チェロ部門で佐藤晴真くんが日本人として初優勝している。


公式サイトの記事(✏️Cancelled due to Corona Crisis)によると、今年の第69回大会はキャンセルとなり、2022年の第71回大会に延期するとのこと。

今後のスケジュールを見ると、第70回はおそらく予定通り(2021年8月30日〜9月8日)に「ピアノデュオ、声楽、ホルン、ヴァイオリン」で行われ、今年予定されていた4部問が2年後の第71回に延期される、ということのようだ。

2021: Piano Duo, Voice, Horn, Violin
2022: Flute, Trombone, String Quartet, Piano
2023: Viola, Double Bass, Harp, Piano Trio
2024: Piano, Violoncello, Oboe, Wind Quintet


ちなみに、 日本語では下記記事に少し詳しく書いてある。

✏️ミュンヘン国際コンクールは2022年へ延期(MCS Young Artists)



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