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2019年6月26日水曜日

「音楽観戦」ではなく「音楽鑑賞」!(チャイコン)

チャイコフスキーコンクール(ピアノ部門)もいよいよファイナルが始まった。あまり夜型ではないので、藤田真央くん以外は録画を次の日に観る(聴く)ことになりそうだ。

ファイナルは「音楽観戦」ではなく「音楽鑑賞」に軸足を移したいと思っている。コンクールというのは、どうしてもピアニストどうしを比べてしまうのだが、本来、音楽は「鑑賞」するものであって、スポーツのような「観戦」ではないはずだから…。




そもそも、私のような素人の「下手の横好き」ピアノファンに、こんなレベルの高いピアニストたちの優劣が分かる訳がない。とくに、技術のことはほとんど分からない。

ただし、音楽を聴いて自分が好きな演奏(音、曲、ピアニスト)かどうかは分かる。…というよりも感じる。その感覚・感性は自分自身のものだから信じるしかない。

なので、1次・2次でも「観戦」してプレーヤーの上手い・下手を見ていたわけではなく、自分の好みのピアニストが見つかるのを期待しながら聴いていた…。

ただ、コンチェルトになるとソロ曲より、素人には分かりにくくなる(ような気がする)ので、細かいことは気にせずに演奏を楽しもうと考えた、というわけ…。


2015年、「ピアノコンクールの当たり年」に、生まれて初めてピアノコンクールなるものを、ネット経由ではあるが聴いた。その最初が第15回チャイコフスキーコンクールで、なかなか楽しめた。

それだけでなく、ルカくん(リュカ・ドゥバルグ)という素晴らしいピアニストを知ることができた。以来、彼は私のお気に入りピアニストの上位にいる。

《ルカ・ドゥバルグへのインタビュー記事(メモ)》


ちょっと前の記事に、「今回はどうも前回のルカくん(リュカ・ドゥバルグ)のようなピアニストとの出会いはなさそうだ」と書いたのだが、考えてみるとそんなことはない。

藤田真央くんの素晴らしい演奏は、彼の成長した姿の「再発見」と言っていいと思う。

真央くんは、いいピアニスト(少なくとも日本の若手では一番)だと思ってはいたのだが、まだ「発展途上」なんだろう…と勝手に思っていた。でも、今回の演奏を聴く限り、「世界に誇れる日本のピアニスト」になったと言っていいのではないだろうか。


さて、ファイナルの 1日目であるが、「音楽鑑賞」のつもりで聴いていても、人間には好みとかその曲の演奏に対する「期待値」みたいなものがあるので、どうしても色んな感想などが出てきてしまう…(^^;)。

しかも、曲が同じだったりするので自然と比較してしまう。ちょっとだけ書いておく。


私の好みではエメリャノフが一番好みに合っていた。やや粘り気とかしっとり感?があり、音に弾力がある。その分、ときどきもう少し歯切れが欲しいなと思うところもあるが、全体的にはいい感じ… ♪ ヤマハのピアノがよく鳴っているかも…(^^)?


一方で、シシキンはやはり「やや硬質なロシア弾き」というスタイルで、安定感のある演奏で悪くないのだが、私が音楽を聴くときに求めている「ワクワク感」「良かった〜♪」みたいなものをあまり感じない…。言ってみれば「想定内」…(^^;)?


中国の Tianxu An は 1次・2次で興味をなくしたのだが、一応少しだけ聴いてみた。

コンチェルトになっても、何か私の感性・好みとは違う感じがする。フレージングなのかリズム感なのか、しっくりこない。タッチが浅く音に説得力がないのも気になる。細かいところの丁寧さももう少しほしい。

ただ、「長江」ピアノは善戦?していたような気がする。ソロでは高音がちょっと耳につく感じもしたのだが、オーケストラと合わせると、音が埋もれずによく響いている印象。それでも、このピアニストはピアノを十分には鳴らせていないのでは?とも思った。


泣いても笑っても?あと 2日。楽しみなピアニストが続く…(^^)♪


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