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2024年3月15日金曜日

Bach.KB.BWV980:協奏曲第9番 ト長調、キット・アームストロング素晴らしい(第1楽章)

「J.S.バッハの全鍵盤作品を聴く」プロジェクト、『バッハの鍵盤音楽』の第8章「協奏曲編曲」から、今日は BWV980「協奏曲第9番」ト長調。

原曲はヴィヴァルディの「ヴァイオリン協奏曲変ロ長調 RV381」。RV381a(Op.4-1)が原曲と書いてある筆写譜もあるが、それは間違いのようだ。




バッハは 1713〜1714年頃に、数人の作曲家による 20曲ほどの協奏曲を鍵盤楽器用に編曲している。オルガン曲 5曲と手鍵盤用作品 16〜17曲である。これらは単なる編曲にとどまらない優れた鍵盤楽曲となっている。

元になったのは、当時オランダに留学していたヨハン・エルンスト公子がヴァイマルに持ち帰った多くの楽譜で、ヴィヴァルディ、マルチェッロ兄弟、トレッリ、テレマンなどの作品が含まれていた。

エルンスト公子は、これらの作品と自作の協奏曲の編曲をバッハ等に依頼した。

《バッハ:ピアノソロ曲なのに「協奏曲」?》


BWV980 は Allegro、Largo(↓)、Allegro の 3楽章構成。




ピアノによる演奏(音源)は多くない。キット・アームストロング(Kit Armstrong、米、1992 - )の演奏が素晴らしいが、残念ながら第1楽章のみ。

(演奏はタイムスタンプ 2:55〜)


シプリアン・カツァリス(Cyprien Katsaris、仏、1951 - )

♪ Cyprien Katsaris - The Sony Recordings:アルバム

(BWV980:トラックNo. 22〜24)

💿 Cyprien Katsaris: the Sony Recordings


イーヴォ・ヤンセン(Ivo Janssen、オランダ、1963 - )


チェンバロもなかなか気に入った演奏が見つからない。ソフィー・イェーツ(Sophie Yates、英)という人の演奏がいいかも ♪

♪ Bach: Transcriptions of Concertos by Vivaldi:アルバム
(BWV980:トラックNo. 19〜21)

💿 Transcriptions of Concertos By Vivaldi


『バッハの鍵盤音楽』の第8章「協奏曲編曲」に含まれる作品は下記。( )内は原曲。

  1. BWV972 協奏曲第1番 ニ長調(ヴィヴァルディ Vn)
  2. BWV973 協奏曲第2番 ト長調(ヴィヴァルディ Vn)
  3. BWV975 協奏曲第4番 ト短調(ヴィヴァルディ Vn)
  4. BWV976 協奏曲第5番 ハ長調(ヴィヴァルディ Vn)
  5. BWV978 協奏曲第7番 ヘ長調(ヴィヴァルディ Vn)
  6. BWV980 協奏曲第9番 ト長調(ヴィヴァルディ Vn)
  7. BWV977 協奏曲第6番 ハ長調(?)
  8. BWV974 協奏曲第3番 ニ短調(アレッサンドロ・マルチェッロ Ob)
  9. BWV981 協奏曲第10番 ハ短調(ベネデット・マルチェッロ)
  10. BWV979 協奏曲第8番 ロ短調(トレッリ Vn)
  11. BWV985 協奏曲第14番 ト短調(テレマン Vn)
  12. BWV982 協奏曲第11番 変ロ長調(ヨハン・エルンスト Vn)
  13. BWV987 協奏曲第16番 ニ短調(ヨハン・エルンスト Vn)
  14. BWV984 協奏曲第13番 ハ長調(ヨハン・エルンスト Vn)
  15. BWV592a 協奏曲 ト長調(ヨハン・エルンスト Vn)
  16. BWV983 協奏曲第12番 ト短調(?)
  17. BWV986 協奏曲第15番 ト長調(?)


出典:

📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)

✏️バッハと協奏曲(音楽サロン)



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