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2024年2月25日日曜日

Bach.KB.BWV992:カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」ルドルフ・ゼルキン ♪

「J.S.バッハの全鍵盤作品を聴く」プロジェクト、『バッハの鍵盤音楽』の第6章「種々の初期作品」から BWV992「カプリッチョ《最愛の兄の旅立ちに寄せて》」。

初期作品の中でも有名な曲。やや過大評価されているかも…という解説もあったが…。





バッハの長兄ヨハン・ヤーコプがスウェーデン王カール12世に随行するため旅立つ際(1703年頃)に作られたということになっているが、異論もあるようだ。

6つの楽章につけられた標題?(↓)と物語性、そしてキャッチーな主題(メロディー)で人気なのだと思われる。

  1. アリオーソ、旅を思いとどまらせようとする友人たちのやさしい言葉 Adagio
  2. 他国で起こるかもしれないさまざまな不幸の想像
  3. 友人一同の嘆き Adagiosissimo
  4. 友人たちは(どうしようもないと知って)集まり別れを告げる
  5. 郵便馬車の御者のアリア
  6. 郵便ラッパを模したフーガ

有名な曲だけにたくさんのピアニストが録音している。YouTube の音源を 10本近く聴いた感じでは、昔のピアニストの方がいい味(しっとり感?)を出しているように思った。

ルドルフ・ゼルキン(Rudolf Serkin、ボヘミア、1903 - 1991)は何度か録音しているようだが、タイトルが間違って「BWV993」となっているものが多い…(^^;)。


いくつかの気に入った演奏を挙げておく。シフはおまけ…(^^;)?

ルドルフ・ゼルキン:

スヴャトスラフ・リヒテル:

タチアナ・ニコラーエワ:

アンドラーシュ・シフ:


これ(↓)はチェンバロによる演奏。弾いているのは Peter Watchorn という人。使用楽器は "Hubbard & Broekman after Ruckers/Blanchet/Taskin, 1990"。



なお、『バッハの鍵盤音楽』の第6章「種々の初期作品」に含まれる作品は下記。

  1. BWV921 前奏曲 ハ短調
  2. BWV922 幻想曲 [前奏曲] イ短調
  3. BWV917 2つの主題による幻想曲 ト短調
  4. BWV963 ソナタ ニ長調
  5. BWV967 ソナタ イ短調
  6. BWV992 カプリッチョ《最愛の兄の旅立ちに寄せて》
  7. BWV965 ラインケンによるソナタ イ短調
  8. BWV966 ソナタ ハ長調
  9. BWV989 アリアと変奏 イ短調


出典:

📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)




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