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2024年2月21日水曜日

Bach.KB.BWV922:幻想曲 イ短調、ブレンデル v.s. カツァリス v.s. ジャン・ロンドー ♪

「J.S.バッハの全鍵盤作品を聴く」プロジェクト、『バッハの鍵盤音楽』の第6章「種々の初期作品」から BWV922 幻想曲 [前奏曲] イ短調。

ある意味(私がイメージする)バッハらしくない作品? 最初にピアノで聴いたときの印象は、ロマン派とまでは言わないが古典派(ベートーヴェンあたり?)を先取りしているような感じさえした。ブレンデルやカツァリスの弾き方も影響しているだろうが…。




でも、チェンバロで聴いたときの印象も基本的には変わらなかったので、若きバッハの情熱がこもった作品なのかも知れない。トッカータ的な面も感じる。

この作品は 3つの部分からなる。一陣の風のように駆け抜ける激しい分散和音の走句による冒頭部、中間部の「フーガ」そして "presto" と書き込まれた終結部である。

中間部(↓)は短い音型が雨だれのように繰り返し現れるだけで、「フーガ」と呼ぶにはあまりに頼りないが、それを救っているのが冒険的とも言える転調である。




この曲は、アルフレート・ブレンデル(Alfred Brendel、オーストリア、1931 - )やエトヴィン・フィッシャー(Edwin Fischer、スイス、1886 - 1960)も録音している。シプリアン・カツァリスも…。

ブレンデル:


カツァリス:

Carles Marigó という初めて聞く名前のピアニスト(&作曲家?)の演奏もいい感じ ♪



チェンバロによる演奏も多い。ジャン・ロンドーの演奏がいい ♪

ジャン・ロンドー:



なお、『バッハの鍵盤音楽』の第6章「種々の初期作品」に含まれる作品は下記。

  1. BWV921 前奏曲 ハ短調
  2. BWV922 幻想曲 [前奏曲] イ短調
  3. BWV917 2つの主題による幻想曲 ト短調
  4. BWV963 ソナタ ニ長調
  5. BWV967 ソナタ イ短調
  6. BWV992 カプリッチョ《最愛の兄の旅立ちに寄せて》
  7. BWV965 ラインケンによるソナタ イ短調
  8. BWV966 ソナタ ハ長調
  9. BWV989 アリアと変奏 イ短調


出典:

📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)




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