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2021年11月28日日曜日

Bach100: ブランデンブルク協奏曲第3番 BWV1048 ピアノ連弾(編曲)もいい感じ ♪

「J.S.Bachの作品100曲を聴く」《Bach100BWV🎧》プロジェクト、今日は「ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調」BWV1048。

ブランデンブルク協奏曲で、初めて自信を持って聴き覚えのある曲が登場 ♪ 


BWV1048 🎼バッハ(1685-1750)の作品一覧/Wikipedia


「ブランデンブルク協奏曲」(Brandenburgische Konzerte)については、Wikipedia などのネット情報が沢山あるので、詳しく知りたい方はそちらをどうぞ…(^^;)。


楽器編成はヴァイオリン、ビオラ、チェロが 3本ずつと、通奏低音にチェンバロと「ヴィオローネ」。独奏楽器群と合奏楽器群の区別はない。

「ヴィオローネ」については諸説あるが、ヴィオラ・ダ・ガンバの中で一番低い音の出るもの、あるいは大きな弦楽器を指すというのが一般的な解釈のようだ。コントラバスの祖先と言われている。

ちなみに、コレルリやヘンデルは「ヴィオローネ」を現在のチェロを指す名称として使っていたそうだ。


なお、第1楽章はカンタータ BWV174「われ、いと高き者を心を尽くして愛しまつる」のシンフォニアに流用されており、こちらは管楽器が加わって少し華やかになっている。


バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏。


今回、気に入った演奏は二つあって、どちらも魅力的なので甲乙付け難い…(^^;)。

最初に聴いたのはオランダバッハ協会の演奏。強弱の付け方にメリハリがあって、溌剌とした疾走感は捨てがたい。第3楽章は「疾風怒濤」とでも言いたくなるノリだ ♪



もう一つは、"Voices of Music" というサンフランシスコを拠点とする古楽アンサンブルの演奏。重厚な分厚い響きがとてもいい ♪ …といっても重たい訳ではなく躍動感もある。


この低音の効いた響きは録音の違いによるものなのか、「ヴィオローネ」の楽器の違いなのか?…はっきりはしないが、チェロの低音もよく聴こえるので録音かも…? "4K UHD" というのが効いているのかな?

いずれにしても、今回は "Voices of Music" の演奏をイチオシということにしておこう ♪


ところで、この曲は 3楽章構成なのだが、第2楽章は実は 1小節、2つの和音のみしかない。こういう(↓)フリギア終止(Phrygian cadence)という形になっている。


ここは、第1ヴァイオリンやチェンバロなどが即興で演奏していたという説もあるが、現代では分散和音などで短いカデンツを演奏するものが多いようだ。


その第2楽章も含めて、面白い「説」を見つけたのでちょっとご紹介…。

✏️ミステリー = バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番 BWV1048(カンタータプロジェクト:小沼和夫)

第1楽章は、16分音符 2個+ 8分音符の「喜びのリズム」動機で始まり、途中「ファンファーレ」も登場する。つまり第1楽章は「喜びの行進」「勝利の行進」である。

そして、第3楽章は激しく上下する16分音符音階進行で始まるが、この音型(フィグーラ!…(^^)♪…)は「蛇」であり「サタンの軍勢」を象徴的に表している。

これと同時に演奏される対旋律の上昇音型(分散和音)が「天の軍勢のファンファーレ」となっていて、第3楽章は「天 v.s. サタン」の戦いを表現している。

この楽章の最後では「蛇」を演奏するパートは1人だけになって最低音までくずおれ、分散和音型(天)は高音域まで上昇して終わる。つまり「天の軍勢の勝利」となる。

…で、第2楽章の二つの和音は「何故ならば」という接続詞になっている…という解釈。「喜びの行進…何故ならば(その理由は)…天の軍勢がサタンを下したから」…(^^;)。


ところで、この曲にはピアノ編曲もある。

ソロではイグナーツ・フリードマン(Ignaz Friedman, 1882-1948、ポーランド)が編曲したものをズラータ・チョチエヴァ(Zlata Chochieva 、1985-、ロシア)が弾いている。


元の CD は今年 2月にリリースされたもののようだ。


ソロ曲も悪くないのだが、それよりも気に入ったのはピアノ連弾版。編曲したのは作曲家のマックス・レーガー(Max Reger、1873-1916、ドイツ)。

演奏しているのは、高橋礼恵(Norie Takahashi 1969-)、ビョルン・レーマン(Bjorn Lehmann 1973-)夫妻による「ピアノ・デュオ・タカハシ|レーマン」。




マックス・レーガーはブランデンブルク協奏曲全6曲をピアノ連弾に編曲しており、下記の CD に収められている。同じくレーガー編曲による 3曲(パッサカリア ハ短調 BWV582、トッカータとフーガ ニ短調 BWV565、前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV552「聖アン」)も収録。

J.S.バッハ (レーガー編) : ピアノ・デュオ編曲集




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