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2021年6月16日水曜日

奥井紫麻ちゃんの先生はトリフォノフを育てた名教師 Tatiana Zelikman ♪

一昨日、《「日本人若手ピアニスト10選!」私の好みと独断で ♪》の記事を書きながら、久しぶりに奥井紫麻(しお)ちゃんの演奏を聴いて、ちょっと嬉しくなった…(^^)♪

紫麻ちゃんは「Gnessin Moscow Special School of Music に在学中で、Tatiana Zelikman 教授についている」という情報を見て、Tatiana Zelikman(タチアナ・ゼリクマン)先生のことを調べてみた。

そうしたら、何だかすごい先生だというのが分かってきた…。ダニール・トリフォノフを 9歳から18歳まで教えた先生だったのだ…(^^;)。




最初に読んだ記事が下記(上の写真もそこからお借りした)。

✏️Daniil Trifonov and Tatiana Zelikman “Mozart and Chopin develop the soul of the musician”(Interlude)

トリフォノフ以外にも、こんなピアニストたち(↓)を教えていたそうだ ♪

アレクサンダー・コブリン、コンスタンティン・リフシッツ、アレクセイ・ヴォロディン、イヴァン・ルーディン(Ivan Rudin)、 ミハイル・モルドヴィノフ(Mikhail Mordvinov)

最後の二人は初めて聞く名前なので、あとで演奏を聴いてみようと思う。


この記事では、トリフォノフがタチアナ・ゼリクマン先生について、「ロシアでの最高のピアノ教師の一人」「とても要求水準が高く厳しい先生」などと語っている。

そして、それぞれの曲に独自の意味や感情的な雰囲気を探すことをゼクリマン先生に教え込まれたそうで、次のように言っている。

すべての作品に適用できる一つの公式のようなものはない。それは自分で見つけなくてはならない


タチアナ・ゼリクマン自身は、ゲンリヒ・ネイガウスの流れをくんでおり、ネイガウスの弟子 Theodor Gutman に師事している。

ただ、両腕に支障が出る病気によって、ピアニストとしてのキャリアはとても限られたものとなってしまったようだ。

上の記事にこの音源(↓)が紹介されていたが、素晴らしく美しい音色で実に繊細なクープランを弾いている。もっと沢山の演奏・録音を残して欲しかった…。



CD もどうやらこの 1枚(↓)しかないようだ。上のクープランの音源もこの CD からのものと思われる。


Tatiana Zelikman: from Couperin to Schumann



この CD は YouTube のプレイリスト(↓)で聴くことができる。



日本語の記事を探したら、PTNA の「海外の音楽教育ライブリポート」(菅野恵理子)にこんなの(↓)が見つかった。2015年7月の記事。



短いインタビューだが、とても内容が濃いと思う。この(↓)最後の引用は、トリフォノフがちゃんとゼリクマン先生の教えを理解していたことを裏付けている…(^^;)。


「色々なコンクールを見ていると、小さい子どもがまだ音楽が成熟しきっていないうちに賞を獲ることがありますが、スポーツのような演奏には疑問を感じます」

「子どもの頃から質の高い、良い音楽に触れさせることが大事です。…音楽家になるには、何が良い音楽なのかを知ることが大事です」

「音楽にはそれぞれ求める音があります。異なる音楽は、異なる色彩の音を求めます。ただ一つの"美しい音"はありません。音楽が我々を導いてくれます。…そしてテクニックがなければそれを十分に表現できません」


タチアナ・ゼリクマン先生のことを知って、この先生についている奥井紫麻ちゃんの将来が、ますます期待できるような気がしてきた…(^^)♪

ちなみに、ゼリクマン先生のクープランを聴いて、クープランも弾いてみたくなった(実に影響されやすい私…(^^;)…)のだが、こんなにきれいな音はとても出せない…。

今やっているラモーよりも難しいかも…。でも、ちょっと調べてみるか…(^^;)?

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