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2020年2月11日火曜日

3つの練習パターンでピアノソナタを攻略?

今年初めからベートーヴェンのピアノソナタ第31番を練習していて、今のところは、譜読みをどんどん進めながら、並行して、譜読みの終わったところの部分練習のようなことを気のむくままにやっている。

そろそろ譜読みも最後まで行きそうなので、そのあとの練習をどうしようか?少し考え始めた。なにせ、こんな長い曲を一気に練習するのは初めてなので…。




誰だか忘れたが、プロのピアニストが新しい曲を練習するときに、最初から1ページずつ順番に仕上げていく、というようなことを読んだ記憶がある。

もし私がそういうやり方をすると、最初の1ページに永遠にとどまることになるので、この方法はとれない…(^^;)。

…で、今やっている「難所攻略」練習を拡張して「3つの練習パターン」に分けるという方法を考えてみた。


自分の技術レベルに沿って、部分練習する「部分」(ブロック)の難易度を3段階に分ける。そして、その段階ごとに練習方法を変える訳だ。

難易度の易しい方から大まかに書いてみるとこんな感じ(↓)。
  1. 難易度小→指で覚える・タッチ等の工夫
  2. 難易度中→止まらないで弾く練習
  3. 難易度大→技術課題のクリア

ちなみに、すべてに共通した課題(練習の目的)は「暗譜」である。私の場合、楽譜を見ないで練習できるようにならないと、自分の感覚として「弾けて」こないので…。


難易度の感じは、例えば、第1楽章の提示部(↓)で言うと、「Th1.Mt1」(第1主題モチーフ1)と「Th1.Mt2」は「難易度小」、推移部は「難易度大」、「Th2」(第2主題)は「難易度中」といった感じになる…かな?




「難易度小」のところ、つまり音はそれなりに押さえることができるところでは、練習の主な目的は、指に覚えさせること。頭での暗譜に加えて指が迷いなく動くように…。

さらに、タッチ等の工夫をして、少しでも自分のイメージに近い音で弾けるように…という練習も行う。むしろ、こちらの方が中心になるのかも…。

例えば、上の「Th1.Mt2」は、音としては押さえることができるのだが、左手伴奏がどうしても大きな音でしか弾けない。…ので、ここを小さな音で軽いタッチで安定して弾けるようにすることが「課題」となる。


「難易度中」のところは、大体は弾ける(音を押さえられる)のだが、音を外したり止まったりすることが多い部分。

ここは、間違ったり止まったりする原因があるはずなので、それを解決してスムースに弾けるようにすることがメインの目的になる。

例えば、第2主題(Th.2)のところ(↓28小節目〜)、ミスの原因は、左手の伴奏パターンと右手の旋律が頭に入ってないことにありそうなので、ひたすら頭と指で覚える練習をすることになる。33小節目の半音階的な下降パターンのあとも同様…。




そして「難易度大」のところはいわゆる「難所」。これは、場所によって弾けない原因が異なるので、それぞれの技術的課題に応じた練習方法となる。

例えば、提示部の推移部の高速アルペジオは、"in tempo" で弾けない、つまり指の動く速度に問題がある。速度を上げるには、合理的な指の動きとかポジション移動とか脱力などの課題があると思われる。これは、時間をかけてひたすら練習するしかなさそうだ。




…と、3つに分けて、それぞれの課題に応じた練習方法をとるのがいいと思うのだが、そうするにしても、練習の順番とか時間配分の問題もでてくる。なにせ、難易度大と難易度中がほとんどなので…(^^;)。

今の気持ちとしては、こんな感じ(↓)。

比較的単純な理由で弾けない箇所(例えば上図のアルペジオ)は、最初からそこを取り出して、毎日短い時間でいいのでコツコツと繰り返し練習をする。(実践中)

難易度小の箇所は、タッチ等の工夫をしながら、これも毎日短時間で繰り返す。自分なりのコツの発見とその定着が目的となる。

そして、一番時間をかけた方がいいかな?と思っているのが「難易度中」の部分。ここは、練習すればするだけ間違ったり止まったりすることが減ると思うので、ここが弾けるようになると「進歩」が感じられやすいのではないかと思うからだ。


当面は第3楽章の譜読みを優先して、早く全体像をつかみたいと思っている。合わせて、第3楽章のアナリーゼ(構造分析)もやるつもり。

で、それが終わったら、上に書いた3つの練習パターンをとり入れて、効率的に練習できるようにしたいと考えている ♪



【関連記事】
《▼ベートーヴェン:ソナタ31番、譜読みは第3楽章へ ♪》

《▼ベートーヴェン:ソナタ31番第1楽章アナリーゼ》


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