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2019年6月21日金曜日

チャイコン1次3日目:紅二点のSaraとAnnaがよかった ♪

チャイコフスキー国際コンクール(ピアノ部門)、1次ラウンドの 3日目を聴いたが、ちょっと意外な展開…(^^)?

25人中 2人だけという女性ピアニスト Sara Daneshpour(↓)と Anna Geniushene が両方とも良かった ♪ 一方、最年少のマロフェーエフ君は精彩がなかった。




Sara Daneshpour は、事前に YouTube でチェックしたときには、どんな曲でもきれいに弾くオールラウンダーで…、けれどもちょっと力強さに欠けるかも…という印象だった。

ところが、この 1次ラウンドの演奏を聴くと、期待通りのハイドンのソナタだけでなく、チャイコフスキー(プレトニョフ編曲)の "Suite from the Sleeping Beauty" を実にダイナミックにドラマティックに弾きこなしていて、少し見直した…(^^)♪

これはいいところまで行くかも知れないと思わせてくれる演奏だった。


Anna Geniushene は、去年のリーズ国際で初めて知ったのだが、そこそこいい感じのピアニストだった。…が、これだけのピアニストが勢ぞろいするチャイコフスキーコンクールでどこまで行けるのだろう?という気もしていた。

《リーズ国際コンクール Semifinal 途中の感想・予想と結果》




ところが、バッハの平均律を聴いて、あれっ彼女こんなに繊細な音出すんだっけ?と思い、クレメンティのソナタでさらに感心してしまった。チャイコフスキーのロマンス(Op. 51-5)の美しいこと…(^^)♪

1年もしないうちに成長したのか?今回は本気度が違うのか…? ちょっと応援してもいいかな…と思い始めた。

ちなみに、この人はルーカス・ゲニューシャスの奥さんで、今回のコンクールでルーカスはヴァイオリン部門の伴奏もしていたようだ。


アメリカの26歳 Kenneth Broberg は、丁寧に、ある意味上品に弾くピアニストだと思う。そこは個人的には好みなのだが、やはり全体に物足りなさが残る。ベートーヴェンのソナタ第31番もスケール感や重厚さが今ひとつという印象だった。


期待していたスペインの22歳 Albert Cano Smit、バッハはよかったのだけれど、ベートーヴェンが今ひとつ乗り切れないのか、あまり面白くなかった。

そのあとのエチュードはどれも荒削りという印象。音色も今ひとつまとまらない感じで荒さを感じてしまうし、フレージングもちょっと説得力に欠ける。思いが上滑りしているような気がした。ちょっと残念…。


2次に進んだ韓国の Dohyun Kim は、音はきれいなのだが、物足りなさを感じる。リストの「マゼッパ」は逆にちょっと荒っぽい。迫力を出そうと無理している感じ。


マロフェーエフ君は、映像がないのでよく分からないが、相当緊張していた様子がうかがえる。周囲からの期待という重圧に耐えきれなかったのか、ちょっと可哀想でもあった。

ミスタッチも多く、焦っているような前のめり感ばかりが見えて、思うように指が(心も?)動いていない感じ。まぁ、若いのでまた立て直す機会もあるだろう。


ちなみに、18歳の George Harliono 君も、1曲目のバッハの最後でちょっと目立つミスタッチをしたことで動揺したのか、続くベートーヴェンもそのあともチグハグな感じ…。

結果だけ見れば、ゲルギエフの「青田刈り」は功を奏さなかったことになる。

《マロフェーエフ君、狙うのはチャイコフスキーコンクール?》

〈ゲルギエフ、16歳のピアニスト George Harliono を抜擢 !?〉


1次ラウンド全体の印象・感想は午前中に書いた記事に(↓)。

《チャイコフスキーコンクール(ピアノ)1次の結果と感想…》



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《チャイコフスキーコンクール 応援したいピアニスト ♪》

《TCH16/2019》(第16回チャイコフスキー国際コンクール(ピアノ)2019まとめ


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