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2018年10月13日土曜日

「ピアノの上達」の中身:ポイントはコントロール ♪

一昨日の記事(↓)で、「(ピアノが)上手くなることがどういうことなのかが漠然としていて、目指すものがはっきりしていない」ことを大反省して、「上手くなること」「目指すもの」の内容を具体的に考えたいと書いたのだが…。

《ピアノが上手くならない…やはり近道はないのか?》

いざ考え始めると、思ったより難しいということが分かってきた…(^^;)。ピアノの上達の中身については、色んなレベルがあるし、多くの要素がありそうだ。今回は、とりあえず考えたことを書き留めておこうと思った。

Winnie-the-Pooh by E.H.Shepard

まず思ったのは「レベル」。全体的な自分の演奏イメージから、個別の技術の到達度みたいなことまで、大から小まで様々なレベルでの「上達」や「目指すもの」の内容が考えられそうだ。


とりあえず、現時点の自分が目指したい「演奏イメージ」(大まかなレベル)を考えてみると、大雑把には次のような感じだろうか…?

自分の好きな曲、例えばベートーヴェンの「テンペスト」ソナタ。それを自分なりに満足できる水準で大きなミスなく通して弾けること。といっても、現在の実力では全楽章は無理なので、いま練習している第3楽章だけでいいのだけれど…。

問題は「自分なりに満足」の部分である。自分の中にあるその曲の演奏イメージは、実はとんでもなくハイレベルのものだったりする。

その演奏イメージは、プロの、それも最高レベルの、自分の一番のお気に入りの演奏…。ベートーヴェンのソナタで言えばバレンボイムの演奏であることが多い…(^^)。

なので、「自分なりに満足」というのは「自分の実力の及ぶ範囲で、ほんの少しでもバレンボイム風に弾けたかも…」ぐらいの、気分的なものでしかないと思われる。


問題は個別の技術などの細かいレベルでの話である。タッチ、アーティキュレーション、音色、デュナーミク、アゴーギク、フレージング、などなど、細かく言い出したらおそらく際限がないほどあるのではないだろうか。

子どもが一つ一つ技術を身につけていく段階では、そういう細分化も必要なのだろうが、私のような、頭も相当アバウトになってきている年代のピアノ学習者にとっては、それはちょっとシンドそうだ…(^^;)。


一昨日の記事の中に、当然のように「実力を上げる」必要性が出てくるのだが、そこに「『実力』とは身体の動きとその精度とコントロールの仕方」だという説明もある。

つまり「ピアノの上達」とは、乱暴に言うと身体の動きを「コントロール」ができることと言えるのかも知れない。でも、もう少し具体的な内容が欲しい。


…ここで思い出したのが、「パラメータに分解して練習する」みたいなこと。探してみると、『楽譜を読むチカラ』(ゲルハルト・マンテル 著, 久保田 慶一 訳)という本の読書メモにあった。

《「楽譜を読むチカラ」読書メモ1》

《「楽譜を読むチカラ」読書メモ2》

《「楽譜を読むチカラ」読書メモ3》

『楽譜を読むチカラ』



この本で「パラメータ」と言っているのは、リズム、デュナーミク、アーティキュレーション、テンポ、音色。練習するときに、それぞれの「パラメータ」一つずつに注意を向けて、つまりコントロールして練習することを勧めている。

そのためには、まずそのひとつひとつの「パラメータ」を聴き分ける必要がある。練習においても、コントロールしようと意識するとともに、自分の弾く音のその「パラメータ」を聴き取る必要がある。

例えばデュナーミク。強弱を楽譜通りに、あるいは自分が思う通りにコントロールして弾くことに注意を向けて弾く。このとき、自分の弾いた音が結果として思った通りになっているかどうかをよく聴く…という訳だ。


なので、私にとって「ピアノが上手くなる」とは、

「音楽の色んなパラメータ(リズム、デュナーミク、アーティキュレーション、テンポ、音色)をコントロールできるようになること」

というのを、とりあえずの結論としておこう ♪

その練習方法としては、そういう意識をもって練習することしかなさそうだ。デュナーミクをコントロールできるようになるためには、デュナーミクをコントロールすることに意識を集中して、かつ結果をよく聴きながら弾く、という練習方法になる。


さて、とりあえずは今やっている「テンペスト」ソナタの第3楽章で、「テンポ」のコントロールと「デュナーミク」あたりから始めてみるか…(^^)♪


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