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2016年5月5日木曜日

ラフォルジュルネ:ゲニューシャスくん!

昨日は待ちに待ったラフォルジュルネ、しかもゲニューシャス君の生演奏を聴ける ♪! と思っていたら、ちょっと出鼻をくじかれてしまった。

早朝の雨風ではなくて…、なんと曲目がいつの間にか変わっている!




シューマンの「森の情景」もグリーグの「森の静けさ」もなくなっている。シューマンは「ウィーンの謝肉祭の道化」op.26 になっていて、残りはすべてショパン(のマズルカとエチュード)。"la nature" はどこに行ったの!?

「ウィーンの謝肉祭の道化」は、いまシューマンを勉強?している中でわりと気に入った曲なので、まぁいいのだが、自分が練習している「森の情景」が聴けなくなったのは実に残念!と言うしかない…。


練習不足とか自信がないから、という理由ではないと思うが、なぜ変えたのか聞いてみたいところだ…。

そういえば(余談ですが…)、内田光子さんのシューベルトでも同じようなことがあった。こちらは私の勘違いが原因だったのだが、練習していた即興曲を聴けなかったのだ…(^^;)。



それはさておき、ゲニューシャス君のシューマンとショパンであるが、やっぱり練習不足かもしれない…(^^;)。

期待していただけに、ちょっと残念な演奏であった。本来の力量からすれば「もっと弾けるだろ、ゲニューシャスくん!」という感じ…。


シューマンは、一言でいうと荒削り。まだまだ練れていない印象が強かった。全体的に、勢いに任せてノリで押し切っている。音像がいまひとつクリアでなく、聴かせどころでの説得力に欠けた。

音はなかなかいい響きを聴かせてくれたし、部分的にはいい感じのところもあったのだが…。もっとメリハリの効いた、コントロールされた演奏を聴きたかった。


第1曲「アレグロ」は速すぎる。あのスピードで、冒頭の和音をスタカートで響かせるのは、ゲニューシャス君といえども厳しいだろう。前のめり感が強くて上滑りしてしまった印象。

第2曲の「ロマンス」はよかった。美しい音の響きでいい感じに聴かせてくれた。

第3曲は、「スケルツィーノ」にしては少し重すぎると思った。もう少し軽妙さを表現したほうが、曲全体の幅が広がるのではないか。本人は、あまり「可愛らしく」弾きたくなかったのかも知れないが…。

第4曲「インテルメッツォ」はもう少し起伏のようなものがあると、もっとよかったのでは?

終曲の「フィナーレ」はやや強引な印象はあるものの、最後まで音楽の流れや盛り上がりを持続するエネルギーは感じさせてくれた。「管弦楽」的なパートの弾き分け、というのか音色の使い分けと音像の分離があった方が、この曲の立体感が出ると思う。

まぁ、それでも、若さの勢いというのか、将来の可能性を感じさせてくれる演奏ではあった。


ショパンは、曲によって出来・不出来があった。

ショパンの曲自体は、個人的にはやや「耳タコ」状態になっている。去年のショパン・コンクール以来ほとんど聴いていない。なので、よほど新鮮な解釈・弾き方でないと感心?しない、というか、現時点ではそれほど期待していないというか…。

マズルカは、まぁ、わりと良かったと思うが、エチュードの方は「ホントに練習不足じゃない?」と思うようなものもいくつかあった。例えば「エオリアンハープ」…、ちょっとナメてしまった?


…と、勝手気ままに言いたいことを書き連ねたが、これも期待感の裏返しということでご容赦のほどを。ゲニューシャス君の生演奏をリアルに堪能できたことは嬉しかったし、「お気に入りピアニスト」の一人であることは間違いないので…。


それから、今回は4年目にして初めてマスタークラスを逃してしまった。

ゲニューシャス君を聴きおわって、15分後が整理券の配り始めだったので急いで駆けつけたのだが、すでに長蛇の列!あと10人くらいというところで「整理券の配布は終わりました」という、スタッフの冷厳なる?宣告を聞くことになってしまったのだ。


急に疲れがドッと出たのでしばらく休んで帰ろうとしたら、OTTAVAオープンスタジオで、ちょうど青柳いづみこさんの話が始まるところだった。

せっかくなので、なんとなく聞いていたら、置いてあった電子ピアノで1曲弾いてくれた。たぶん、カステルヌオーヴォ=テデスコという作曲家の作品。


さて、今日はいよいよエマールさん! いい「鳥のカタログ」を聴かせてもらえるはずだ ♪



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