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2016年1月27日水曜日

ニュース:ロンティボー国際コンクール、1年延期!

タイトルに「ロンティボー国際コンクール、1年延期」と書いたが、正確に言うと…、

「『ロン=ティボー=クレスパン財団主催国際音楽コンクール』のうち、2016年に開催予定であった「レジーヌ・クレスパン国際声楽コンクール」が2017年に延期された」ということである。


通称「ロンティボー国際コンクール」はピアノの「マルグリット・ロン国際ピアノコンクール」とヴァイオリンの「ジャック・ティボー国際ヴァイオリンコンクール」と声楽の「レジーヌ・クレスパン国際声楽コンクール」(2011年〜)とで構成されており、毎年?交替で開催されることになっている。

最近の開催は下記のとおり。これを見ると、2013年のヴァイオリンが翌年に延期されている。Wikipediaによると、「スポンサー不足で常に閉会の危機にあった。…現在も財政難は深刻で、2013年は休会した」とのこと。

2009年:ピアノ
 第2位 Maria MASYCHEVA - ロシア
2010年:ヴァイオリン
 第1位 Solenne PAIDASSI - フランス
2011年:声楽
 第1位 Kihwan Sim 韓国
2012年:ピアノ
 第2位 アン・ジョンド - 韓国
2014年:ヴァイオリン
 第1位 Aylen Pritchin - ロシア
2015年:ピアノ
 第2位 Julian Trevelyan - イギリス
 第3位 實川風 - 日本
 第5位 深見まどか - 日本


今回の延期理由は、今回は財政難というより(に加えて?)、1年かけてコンクールのあり方自体を見直し再構成する("a time to redesign contest" )ため、らしい。

"To develop and enrich future editions, the Foundation gives annually to "rethink, rebuild and propose a renewed form." A formula that will be adapted to new technologies and media issues of our time. "


「新しいテクノロジーや現代のメディアに適応」、つまり簡単に言えばネット時代に乗り遅れたコンクールの開催のあり方を見直そう、ということのようだ。

公式サイトの記事では、 "social networks, video platforms..." と書いてある。


まぁ、当然であろう。去年(2015年)のロンティボー(ピアノ部門)をネットを通して聴いたが、ネット配信はひどかった。配信予定時間になっても配信されない、音質がひどすぎる…。

《ロンティボー:日本人4人がセミファイナルへ》

《ロンティボー:早くもファイナル、日本人2人》


しかし、本当の問題は別のところにあるような気がする。上の記事にも書いたのだが、出場者のレベルが、チャイコフスキーコンクールやショパンコンクールに比べて低すぎる?ような気がする。

サンソン・フランソワ、アルド・チッコリーニ、スタニスラフ・ブーニン等が優勝者に名を連ねる歴史あるコンクールだろうが、名前だけの「骨董品」になっているのでは?

それにしても、そもそも国際コンクール、多すぎるのでは?と思ってしまう。この記事(の中の引用)によると、ピアノコンクールだけでも120以上あるそうだ。その中で、それぞれの存在意義を作り、保つのは大変そうだ…。

2015年のリーズ国際ピアノコンクールも、負けず劣らずひどかったが、こちらはポール・ルイス(とアダム・ゲートハウス)が新監督となり、改革が期待出来る。

さて、ロンティボーの復活なるか?楽しみではある。(ピアノは3年後?)



【関連記事】
《ロンティボー最終結果:實川さん3位、深見さん5位》

《今年のロンティボー面白そう:アルゲリッチ審査員長とか ♪》(2019)

《ロン=ティボー(ピアノ)コンペチタ50人発表:日本11人 ♪》(2019)


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