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2015年5月13日水曜日

左手の表現力?:ショパン・コンクールを聴いて

このところYouTubeの公式チャンネルでショパン・コンクールの事前審査の演奏を聴いているのだが、その中で気がついたことがある。

それは、ピアノ演奏における左手の重要さ、ということ。「左手の表現力」と言ったほうがより正確かもしれない。

きっかけは、あるピアニストの演奏(ノクターンだったと思う)で左手の伴奏が耳障りであったこと。決して、音が大きいとか乱暴な弾き方をしているわけではないのだが、なぜか耳についたのである。


不思議な気持ちで、よく聴いていると、右手は大きな音で表情豊かに弾いている。左手は控えめな音量で、伴奏にふさわしく弾いているように見える(聴こえる)。

お手本のような演奏。なのに、左手の音が耳障りなので?メロディーと伴奏が別々に聴こえてくる印象なのだ。

気になったので、他のピアニストの同じ曲を聴いてみた。すると、「これいいなぁ」と思う演奏では、メロディーと伴奏が一体化していた。融和していて全体が一つの音楽に聴こえてくるのだ。(もともと「一つの音楽」なので当たり前?)


もう一度、気になった方の演奏を聴いてみた。

原因を推測すると、おそらく、違和感のある演奏の左手伴奏が「機械的」なのだ。テンポも一定(これはある程度正しい?)、音量も一定でフレーズ感のようなものが感じられない。さらに、音色もやや硬い(右手と違う)ので、少し目立っているように聴こえる。

初心者であれば十分すぎると思われる演奏であるが、聴衆に聴いてもらう演奏としてはこれでは不十分なのではないだろうか。


左手が気になりだしてから、もう一つ気がついたことがある。それは、上記のような弾き方をするピアニストでは、左手が主役になる部分で、十分に音が出ない傾向があるということだ。

例えば、左手がメロディーを受け持ったり、右手のメロディーに対する大事な「合いの手」を入れるような箇所。あるいは、伴奏であっても、音楽の流れを支えるベースの低音など。ここぞという場所の左手が弱いような気がする。

これも、右手と左手の連携がうまくいっていない、両手で音楽を表現できていないことが原因だと思われる。そのため、そこで音楽が途切れたり、一体感を持って盛り上がるような感じが表現されなかったりする。


ではどうすればよいか、というのは初心者の私にはまったく想像もできないが、おそらく、プロのピアニストは高度な技術を駆使しているはずだ、と思う。たぶん「左手の表現力」のようなことなのでは…?


…と、いいピアノ演奏を聴きたいと願う一音楽ファンのわがままな感想でした。ピアノ練習の初心者としては、たくさんのお手本演奏に感謝しております…(^^;) ♪



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