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2024年3月20日水曜日

ババヤンとトリフォノフ、新譜 "Rachmaninoff for Two" が素晴らしい ♪

久しぶりの、というか今年初めてかもしれない「気になる新譜(CD)チェック」。たまたま目についた "Rachmaninoff for Two" というアルバムが気になったので、早速聴いてみた。

セルゲイ・ババヤンとダニール・トリフォノフによる 2台ピアノのラフマニノフ ♪




聴いたのはコレ(↓)。アルバムの音源はなかったが、"Auditorium de Radio France / Mar. 21, 2023" と書いてあるので、上の CD が録音された時期とほぼ同じ頃の演奏だ。

♪ Rachmaninoff, Suites Nos. 1 & 2 for two pianos

組曲の第1番・第2番の演奏が入っている。両方とも(たぶん)初めて聴く作品だが、曲も演奏も素晴らしいと思う。

2台のピアノがそれぞれの存在を主張しながら、幅の広い分厚い音響を作り出している。その中で輝くピアノの響きがとても魅力的だ ♪

2台ピアノの曲の中にはソロ曲の音量が上がっただけ…のようなものもあるが、これほどピアノが 2台あって別の楽器のようにアンサンブルしている作品(演奏)は初めてかも…。


冒頭で紹介したアルバムは CD 2枚組で、二つの組曲以外に「交響的舞曲 Op.45」とトリフォノフの編曲による「交響曲第2番ホ短調 Op.27より第3楽章 Adagio」が入っている。


✏️Rachmaninoff for Two(Tower Records)


せっかくなので、組曲第1番・第2番をちょっとだけ調べてみた。

「2台のピアノのための組曲第1番『幻想的絵画』作品5」は 1893年の作曲。チャイコフスキーに献呈されたが、チャイコフスキーは初演の 5週間前に他界している。

4つの楽章にはラフマニノフには珍しくエピグラフ(詩)が添えられている(↓)。これらは楽譜の各楽章冒頭に印刷された。

  • 第1楽章 Allegretto「舟歌」(ミハイル・レールモントフ)
  • 第2楽章 Adagio sostenuto「夜 ― 愛」(ジョージ・ゴードン・バイロン)
  • 第3楽章 Largo di molto「涙」(フョードル・チュッチェフ)
  • 第4楽章 Allegro maestoso「復活祭」(アレクセイ・ホミャコーフ)



「2台のピアノのための組曲第2番 作品17」は、1897年の交響曲第1番の初演失敗による神経衰弱からようやく回復した頃(1901年初め)に作曲された。同時に並行して作曲されたのがピアノ協奏曲第2番である。

4つの楽章(↓)からなる。

  • 第1楽章 序奏 Alla Marcia
  • 第2楽章 ワルツ Presto
  • 第3楽章 ロマンス Andantino
  • 第4楽章 タランテラ Presto



アルバムに収録されている他の 2曲も聴きたくなった。CD のリリース日が 3月29日なのでしばらくしたら YouTube にアップされるだろう。

ところで、自分のブログで「関連記事」を探していたら、2017年に「組曲 第2番 Op.17」をアルゲリッチとネルソン・フレイレのデュオで聴いてとても気に入ったという記事を見つけた…。


そういえば「人間は忘れる生き物」と言った人がいたような…(^^;)?



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