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2024年2月15日木曜日

Bach.KB.BWV950:アルビノーニの主題によるフーガ、グールド v.s. カツァリス ♪

「J.S.バッハの全鍵盤作品を聴く」プロジェクト、「初期のフーガ」から BWV950「アルビノーニの主題によるフーガ」イ長調。

グレン・グールドが素晴らしい演奏を残してくれている ♪




バッハが、アルビノーニの『トリオ・ソナタ集』Op.1(ヴェネツィア, 1694)から主題を借用したフーガには BWV946、950、951 の三つがある。が、この BWV950 は BWV951 とほぼ同時期、BWV946 よりは後に作られたものと考えられている。


トマゾ・アルビノーニ(Tomaso Albinoni、ヴェネツィア、1671 - 1751)は、バロック音楽の作曲家、ヴァイオリニスト。生前はオペラ作曲家として著名であったが、今日はもっぱら器楽曲、特にオーボエ協奏曲の作曲家として知られている。

作品 1 の『トリオ・ソナタ集』には 12曲が含まれている。バッハが借用したのは BWV946 が第12番第4楽章、BWV950 が第3番第2楽章、BWV951 が第8番第2楽章である。

この BWV950 の元になった第3番第2楽章(Allegro)は下記。バッハは主題だけではなく、2〜3の旋律線を借用していて、エピソード部分などで使っている。

♪ Albinoni: Trio Sonatas Op.1 (Full Album)(タイムスタンプ 18:56〜)


グレン・グールド(Glenn Gould、カナダ、1932 - 1982)の素晴らしい演奏が残されている。快活で勢いのあるこの演奏は好きだ ♪



一方、BWV946 でもご紹介したシプリアン・カツァリス(Cyprien Katsaris、仏、1951 - )の落ち着いて端正な演奏もいい。


このあたりになると、聴き手の好みの問題だろう。聴き比べも面白い ♪


音源を探しているときに Cornelia Herrmann という聞き覚えのある名前に出くわした。とりあえず演奏(↓)を聴いてみると、これもなかなかいい ♪


自分のブログを検索してみると、私がピアノを始めて間もない頃(2015年)、ピアニストの勉強?をしているときにチェックした一人だった。"A-" なので高評価だ。


改めて調べてみると、コルネリア・ヘルマンはドイツ人の父と日本人の母のもとにザルツブルクで 1977年に生まれている。1996年、ライプツィヒで開催されたJ. S. バッハ国際コンクールで、最年少19歳で最高位を獲得しているので、バッハが上手いのは当然だ ♪


チェンバロは、バンジャマン・アラール(Benjamin Alard、仏、1985 - )の演奏を聴いてみた。この人「新進気鋭」ということになっているが、どうも私の好みとは少しズレているのか、琴線に触れるようなところをあまり感じない。上手いとは思うのだが…。

♪ Fugue on a theme by Tomaso Albinoni in A Major, BWV 950


なお、『バッハの鍵盤音楽』の第5章「初期のフーガ」に含まれる作品は下記。

  1. BWV896 前奏曲とフーガ イ長調
  2. BWV949 フーガ イ長調
  3. BWV993 カプリッチョ ホ長調
  4. BWV947 フーガ イ短調
  5. BWV955 フーガ 変ロ長調
  6. BWV954 フーガ(ラインケンの主題による)変ロ長調
  7. BWV946 アルビノーニの主題によるフーガ ハ長調
  8. BWV950 アルビノーニの主題によるフーガ イ長調
  9. BWV951 アルビノーニの主題によるフーガ ロ短調
  10. BWV957 フーガ ト長調《神よ、慈しみをもって扱いたまえ》
  11. BWV533a 前奏曲とフーガ ホ短調
  12. BWV588 カンツォーナ ニ短調


出典:

📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)

✏️トマゾ・アルビノーニ(Wikipedia)



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