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2022年1月12日水曜日

🎹J.ダウランド「涙のパヴァーヌ」鍵盤楽器への編曲版など聴き比べ ♪

鍵盤音楽史の勉強、今日はちょっと寄り道?番外編で、ジョン・ダウランド(John Dowland、1563?-1626)。イングランドのエリザベス朝後期以降に活躍した作曲家・リュート奏者であり、鍵盤音楽は作ってない。声楽曲とリュート作品のみ(たぶん…)。

で、今回とり上げたのは、ダウランドのリュート作品「涙のパヴァーヌ」"Lachrimae pavan"。当時のヒット曲で、これを鍵盤楽器(ヴァージナルなど)に編曲した作曲家が何人もいたのでとり上げることにした。




この曲は、1596年に器楽曲(リュート)として作られた。その後 1600年に歌詞が付けられ、リュート歌曲「流れよ、わが涙」"Flow, my tears" として出版されたことで、ヨーロッパで随一のヒット曲となった。

その器楽曲版(編曲)だけでも、当時の写本が 100前後残っているそうだ。

また、ダウランド自身も、リュート曲 "Galliard to Lachrimae"、コンソート(合奏)曲 "Lachrimae antiquae"(1604)などの関連曲や、楽曲集『ラクリメ、あるいは七つの涙』("Lachrimae, or Seaven Teares", London, 1604)を出版したりしている。

出典:✏️流れよ、わが涙(Wikipedia)

以下、ダウランドの原曲、および鍵盤楽器への編曲版を聴いてみる。


原曲:リュート曲「涙のパヴァーヌ」Lachrimae pavan 。



原曲:リュート歌曲「流れよ、わが涙」"Flow, my tears"。ソプラノ Phoebe Jevtovic Rosquist(読み方が分からない…(^^;)…)の声が実に美しい ♪



以下、鍵盤楽器への編曲版("Lachrimae pavan" に基づいた新たな曲)。

ウィリアム・バード編曲版。


ジャイルズ・ファーナビー編曲版。


J.P.スウェーリンク編曲版。



現代ピアノによる演奏もある。

W.バード編曲版のピアノ演奏。


ピアニスト Alan Weiss(米、1950-)が、Thomas Morley(英、1557-1602)の編曲版から、さらに現代ピアノ曲用に編曲したもの。



なお、現代では 2006年にポップス界の大御所スティング(Sting)が、ダウランド作品集『ラビリンス』(Songs from the Labyrinth)を発表して注目された。

ラビリンス



その中で「流れよ、わが涙」"Flow, my tears" もカバーしていて、聴いてみるとなかなかいいんじゃないか ♪…と思う。伴奏はリュートのみなので、原曲通りかも…。




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