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2020年8月21日金曜日

ショパンの歌曲とリストによるピアノ編曲版 ♪

ひょんなことから偶然に知ったのだが、ショパンには「歌曲集」があったのだ。といっても、ショパンの死後に、友人のフォンタナが遺稿を整理する中で見つけ、16曲をまとめて op.74 として 1826年に出版したものだ。

のちにシュレジンガーがもう 1曲追加して、現在では「17の歌曲 op.74」というのが一般的なようだ。歌曲としてはその後 2曲が発見されていて、全部で19曲が確認されている。




ショパンのピアノ曲と比べるとシンプルで短いものが多いようだ。聴いてみるとなかなか魅力的な歌もいくつかある。

音源としては、2010年にショパンの生誕 200年を記念して NIFC(Narodowy Instytut Fryderyka Chopina)レーベルからリリースされた "The Real Chopin: Complete Works on Period Instruments"(↓)の中にある演奏がとてもいい感じだ。


The Real Chopin: Complete Works on Period Instruments




1848年製のプレイエル・ピアノをネルソン・ゲルナーが弾いていて、歌はポーランド出身のソプラノ Aleksandra Kurzak(アレクサンドラ・クルジャク)とバリトン Mariusz Kwiecien (マリウシュ・クヴィエチェン)の二人が歌っている。

クラシックやオペラの女声は個人的には苦手なのだが、このソプラノは声も歌い方もいい感じだ。1曲目「乙女の願い」、2曲目「春」などはとくにいい…(^^)♪

これを YouTube(↓)で聴けるのはありがたい ♪ 17曲に加えて、のちに発見された「魅惑」「ドゥムカ」の 2曲も入っている。

♪ Chopin- The Complete Songs, with 1848 Pleyel Piano


日本語タイトルのリストは下記(参考)。
  1. 乙女の願い
  2. 悲しみの川
  3. 酒宴
  4. 彼女の好きな
  5. 私の見えぬ所へ
  6. 使者
  7. 美しい若者
  8. メロディ
  9. 闘士
  10. 二人の死
  11. いとしい人
  12. 望みなく
  13. 指輪
  14. 花婿
  15. リトアニアの歌
  16. 舞落ちる木の葉
  17. 魅惑
  18. ドゥムカ

そして、このショパンの歌曲のうち 6曲をリストがピアノ曲に編曲している。

✏️リスト :6つのポーランドの歌(ショパン) S.480 R.145(PTNA)

  1. 乙女の祈り (1)
  2. 春 (2)
  3. 指環 (14)
  4. バッカナール (4)
  5. 私のいとしい人 (12)
  6. 家路 (15)

YouTube には Geoffrey Tozer(ジェフリー・トーザー)というオーストラリアのピアニストの音源がある。楽譜付。

♪ Liszt / Chopin: Six Polish Songs (Tozer)


おまけ1。「ポーランド声楽曲選集」というのが出版されていて、なんと!その第1巻が「ショパン歌曲集」になっている。


ポーランド声楽曲選集 第1巻 ショパン歌曲集




おまけ2。ベッリーニの歌をショパンがピアノ曲に編曲したものがあった。

ショパンの歌曲につながった「ひょんなこと」というのは、実はこの動画(↓)である。コロナ禍の中で「家で Fazioli を弾く」というシリーズがあったようで、その中の一つ。

♪ Roberto Plano: F. Chopin, Casta Diva | Fazioli @ Home


最初、ショパンの "Casta Diva" って何だっけ?と思って聴いてみたら、説明に Bellini という名前があって、他の作曲家の歌をショパンが編曲することもあったんだ…と思って、他にもそういう曲があるのかな?と思いながら検索していたら、「ショパンの歌曲」がある…という話に辿り着いたという次第…でした🤗



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