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2025年10月25日土曜日

エマールさんの最新録音はくっきり新鮮なバッハ平均律Book2 ♪

ピアノ音楽の新譜を探していて、素晴らしいものを見つけた。ピエール=ローラン・エマールさんの最新録音は、なんと J.S.バッハの「平均律クラヴィア曲集 第2巻」

エマールさん、第1巻も第2巻も全曲録音しているのかと思っていたら、第2巻は初録音。2014年の「第1巻」から 11年ぶりの録音で「平均律」全曲が揃ったことになる ♪




 CD のリリースは 10月末の予定、Amazon では予約受付中で 11月21日に発売予定となっている。デジタルのリリースは昨日 10月24日で、YouTube では 4週間前から視聴可能になっているようだ。リリース前に聴けるのは不思議だが、ありがたい…(^^)♪


録音は、2025年 1月14〜19日、ベルリンのテルデックス・スタジオで行われたようだ。


…で、さっそく聴いた。というか、この記事を書きながら聴いている ♪

聴き始めて最初に感じたのは「くっきり感」と「新鮮感」。

ポリフォニーが鮮やかに弾き分けられているのは当然として、ピアノの音や響きも明快で輪郭がはっきりしている感じ。とくに、複数の響きが混じっているはずなのに、素晴らしい透明感が実に心地よい ♪

それと、聴き慣れているはずの作品なのに、すべての曲が実に新鮮に響く。曲ごとにタッチの工夫がされているというのは感じるが、別に特異な解釈が施されているという訳ではなさそうなのだが…?

解説にあった "Bach’s extraordinary blend of lyricism, intellect, and invention" というのがまさにピッタリという印象だ。「抒情、知性、創意」のブレンド ♪

エマールさんの「抒情、知性、創意」がバッハの作品に新しい輝きをもたらした…ということだろうと思う。"invention" は現在進行形なのだ。


CD をリリースしたレーベル PENTATONE のサイトに短い解説が載っている。


エマールさんの言葉から一部を引用しておきたい。

Bringing his trademark clarity and depth to these 24 Preludes and Fugues, Aimard reveals Bach’s extraordinary blend of lyricism, intellect, and invention.

The aim is to generate sound sources that respond to the polyphonic and expressive needs of each piece, and to let them breathe in the right acoustic space


平均律曲集は元々好きな作品で、これまでにも鑑賞曲としても自分の練習曲としても親しんできた。そこに新しい宝物が突然増えたような感じで、とても嬉しい。

一度聴いたくらいでは、この演奏の本当の良さは味わい尽くせないと思う。…ので、この先何度も聴くことになりそうな演奏だ。間違いなく幸せな時間が増える ♪


2014年にドイツ・グラモフォンから発売された「第1巻」も YouTube で聴けるので、そのうち聴こうと思う。11年間の差が何か感じられるだろうか?

♪ Bach: The Well-Tempered Clavier I(アルバム)





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