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2024年1月7日日曜日

ゴルトベルクの多すぎる「名盤(ピアノ)」からあえて選ぶと…?

今年の目標の一つ「J.S.バッハの全鍵盤作品を(ピアノで)聴く」を開始しようと思って《J.S.バッハの鍵盤音楽作品一覧表》を作った。

で、まずは今練習中の「ゴルトベルク」から聴こうと思った…のだが、なにせ音源(CD)が多すぎる。「名盤」として挙げられているものだけでもかなりの数に登る。

お手本探しのときも難航したのだが、鑑賞ということになるとそれ以上かも…(^^;)。

《ゴルトベルクのお手本探し難航中…グールド?ダヴィッド・フレイ?…》




なので、まずはお気に入り演奏を選ぶ前に「名盤」の全体像をつかみたいと思った。

ネット上の記事で信頼できそうなものを選んで、斜め読みしてみた。中には「名盤」の歴史を概観するような記事もあって、それなりに面白いのだが…。

なお、記事によっては名盤というより、こういう(有名)ピアニストが録音していて演奏はこんな感じ…みたいな書き方もしているので、読み方は難しい…(^^;)。


参考にした記事(サイト)は下記。書かれた時期によって、最新情報(2021年ダヴィッド・フレイ、2022年ファジル・サイ、2023年オラフソン等)が入ってないのは仕方ない。







①の資料が一番充実している(解説文も長いので読みきれない…(^^;)…)ので、ここに載っている "Selected Recordings" を抜き出してみる。太字はこの筆者のおすすめ。

最近の録音でのお勧めはイゴール・レヴィットベアトリーチェ・ラナ

歴史的録音ではグレン・グールド。ライヴ録音ではリフシッツタチアナ・ニコラーエワ。スタジオ録音では "Gould 1981; Lifschitz 1994; Perahia 2000; Levit 2015; Tharaud 2015; Rana 2016" だそうだ。

西暦は録音年と思われる。2016年までしかないので、そのあとの主な録音を私が勝手に追加している(36番以降)。

  1. Glenn Gould; mono live June 21, 1954, CBC broadcast, Pristine (Ambient Stereo) (no repeats)
  2. Glenn Gould; mono studio, 1955, Naxos, Sony; Pristine Audio (Ambient Stereo)
  3. Glenn Gould; mono studio 1955, Zenph re-performance in digital stereo (no repeats)
  4. NB: this is a recreation of the 1955 studio recording
  5. Rosalyn Tureck; mono studio 1957, HMV/EMI
  6. Maria Yudina; studio 1968, Melodiya
  7. Charles Rosen; studio 1969, Sony
  8. Wilhelm Kempff; studio 1969, DG
  9. Tatiana Nikolayeva; studio 1979, Melodiya, Relief
  10. Glenn Gould; studio 1981, Sony
  11. Grigory Sokolov; live 1982, Melodiya
  12. András Schiff; studio 1983, Decca
  13. Tatiana Nikolayeva; live 1983, Classico
  14. Tatiana Nikolayeva; live 1986, BBC Legends
  15. Tatiana Nikolayeva; live 1987, Bluebell
  16. Chen Pi-hsien; studio 1988, Naxos
  17. Daniel Barenboim; live 1989, Erato, Warner Elatus
  18. Vladimir Feltsman; live 1991, Nimbus
  19. Tatiana Nikolayeva; studio 1992, Hyperion
  20. Andrei Gavrilov; studio 1993, DG
  21. Ekaterina Derzhavina, studio 1994, Arte Nova, Sony
  22. Konstantin Lifschitz; studio 1994, Denon @17歳
  23. Rosalyn Tureck; studio 1998, DG
  24. Evgeni Koroliov; studio 1999, Piano Classics
  25. Angela Hewitt; studio 1999, Hyperion
  26. Murray Perahia; studio 2000, Sony
  27. András Schiff; live 2002, ECM
  28. Jenő Jandó; studio 2003, Naxos
  29. Nicholas Angelich; studio 2010, Virgin Classics
  30. Konstantin Lifschitz; live 2012, Orfeo
  31. Jeremy Denk; live 2013, Nonesuch Records
  32. Angela Hewitt; studio 2015, Hyperion
  33. Igor Levit; studio 2015, Sony
  34. Alexandre Tharaud; studio 2015, Erato
  35. Beatrice Rana; studio 2016, Warner

  36. Zhu Xiao-Mei; 2016, Accentus Music
  37. Kit Armstrong; 2016 Concertgebouw Live, C Major/ King International
  38. Ji; 2017, Warner Classics
  39. Tianqi Du; 2018, Naïve/ King International
  40. Lang Lang; 2020, DG
  41. David Fray; 2021, Warner Classics/Erato
  42. Fazil Say; 2022, Warner Classics/Erato
  43. Víkingur Ólafsson; 2023, DG

※更新 "Mahan Esfahani; 2016, DG" はチェンバロだったので削除@2024/01/10


資料②も年代順に主なものを挙げているので、①とかぶる部分が多い。

この筆者のおすすめは、ペライアと 2002年のシフ(ECM)。"Sleeper Choice"?というのがあって、エカテリーナ・デルジャヴィナだそうだ。

ちなみに同じ筆者によるチェンバロ版の記事では、Richard Egarr と Pierre Hantaï(first take)がおすすめで、"Sleeper" version が Ignacio Prego となっている。

なお、①のリストに入ってない名前としては次の 8人が挙がっている。

  1. Alexis Weissenberg (1981) 
  2. Maria Tipo
  3. Andrew Rangell
  4. Simone Dinnerstein
  5. Joanna MacGregor
  6. Andrea Bacchetti (2012)
  7. Lars Vogt (2015)
  8. Lori Sims


資料③には次の 6人が挙がっている。

グールド 1981、ペライア 2000、シフ 2003、イゴール・レヴィット 2016、ベアトリーチェ・ラナ 2017、ラン・ラン 2020


資料④は、第18変奏のお手本を探したときに参考にしたものだが、この筆者が所有している音源の解説・感想の可能性がある。…ので、ここにある名前は参考程度にしておく。

グールド、ケンプ、ペライア、シフ、ロザリン・テューレック、シモーネ・ディナースタイン、ピーター・ゼルキン、ヒューイット、マルティン・シュタットフェルト、セルゲイ・シェプキン、イム・ドンヒョク


資料⑤はグラモフォンの記事なのだが、シンプルなチョイスになっている。

"Modern Choice" ならペライア、"Classic Choice" ならグールド、そして "Hidden Gem" としてチェンバロの Céline Frisch という人が選ばれている。


ちなみに、私が第18変奏のお手本を探したときに選んだのは下記。お手本としては最初の 4人+キースジャレット。以下の 6人はそれなりに気に入ったが「お手本」にはならなかったもの。聞いたけど、ここに登場しないピアニストもたぶんあと 5〜6人はいたと思う。

  • グレン・グールド:意外にまとも?メリハリがあっていい感じ
  • ダヴィッド・フレイ:ゆったりと柔らかく歌う、強弱の付け方いいかも
  • シュ・シャオメイ:ゆっくりなのがお手本向き?いい感じ
  • ラルス・フォークト:クリアな音でメリハリありよく歌う
  • キース・ジャレット(ハープシコード):端正な演奏

  • ファジル・サイ:テンポが速く面白い
  • オラフソン:きれいな音でいい感じなのだがややおとなしい
  • コロリオフ:ゆっくり、繰り返しでオクターブ上げるなど変化
  • イゴール・レヴィット:意外に普通に弾いている、あっさりした印象
  • シフ:意外にもあまり好みではない、テンポが速いわりにはやや粘る?
  • ペライア:やや太めの音で、私のイメージするバッハには合わない?


参考:このとき Spotify で聴いた(選んだ)CD。

💿バッハ:ゴールドベルク変奏曲(グレン・グールド)

💿Bach : Goldberg Variations BWV 988(ダヴィッド・フレイ)

💿GOLDBERG-VARIATIONEN(シュ・シャオメイ、1990年)

💿Bach, J.S.: Goldberg Variation(ラルス・フォークト)


ということで何となく様子は分かってきたのだが…。さて、この中から選ぶとなるとちょっと大変そうだ。

グールド、ペライア、シフ、レヴィット、ラナあたりは外せなさそう。リフシッツは聴いてみたと思う(前回は忘れてた…(^^;)…)。タチアナ・ニコラーエワはどうなんだろう?

最近好きになってきたダヴィッド・フレイの名前があまり出てこないのだが、もう一度「鑑賞」するスタンスで聴き直してみたい。

まずは、これまでに聴いてないベアトリーチェ・ラナ、コンスタンチン・リフシッツ、それとアレクサンドル・タローあたりは聴いてみようと思う。



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