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2022年4月14日木曜日

アルバム『ミロシュ・マギンの音楽 Zal』が素晴らしい:ドゥバルグ+クレーメル ♪

ミロシュ・マギン(Milosz Magin、ポーランド、1929-1999)の名前を知ったのは 1年半ほど前、リュカ・ドゥバルグの素晴らしい演奏(ピアノ協奏曲第3番)を聴いたとき。


そして、昨年、リュカ・ドゥバルグがギドン・クレーメルと組んで『ミロシュ・マギンの音楽 Zal』というアルバムを出していた…というのを今朝知った…(^^;)。





ミロシュ・マギンは、ポーランドの作曲家・ピアニスト。「現代作曲家」なのだが(《鍵盤音楽史:現代》にも入れてある)、音楽に詩心が感じられ、メロディーも美しい。

『ミロシュ・マギンの音楽 Zal』というアルバムには、リュカ・ドゥバルグの弾くピアノ協奏曲第3番と、ギドン・クレーメルの弾くヴァイオリン協奏曲が入っている。

この二つも素晴らしいのだが、個人的に一番気に入ったのは、二人の演奏によるヴァイオリンとピアノの小曲。「ヴァイオリンとピアノのためのアンダンテ」と 4つの「ヴォカリーズ」。





収録曲は下記。最後の「スターバト・マーテル」は弦楽とティンパニのための作品。

  1. Andante pour violon et piano
  2. Concerto No. 3 pour piano, cordes et percussions
  3. Vocalise No. 2 - Andantino
  4. Vocalise No. 3 - Vivace
  5. Nostalgie du pays, extrait des Miniatures Polonaises
  6. Concerto Rustico pour violon, cordes et percussions
  7. Vocalise No. 1 - Andante
  8. Vocalise No. 4 - Andantino
  9. Stabat Mater pour cordes et timbales

そういえば、「協奏曲」も厳密にいうと「ピアノ(ヴァイオリン)と弦楽器と打楽器」のためのコンチェルトとなっている。ミロシュ・マギンという作曲家は管楽器があまり好みではなかったのか…(^^;)?

ピアノソロの曲は 5. の「祖国への郷愁」(『ポーランドの小品集』より)だけというのが、ちょっと残念ではあるが、素晴らしいアルバムに仕上がっていると思う ♪


ちなみに、アルバムタイトルの "Zal" というのは、Mikiki の記事では「悲しみ」と訳してあったが、もっと複雑で多面的な感情を表すポーランド語のようだ。…という解説が、YouTube 音源の説明にあった(↓)。

"The Polish word Żal forms the album’s title. It refers to an emotion – particularly a complex and multifaceted one and is neigh-untranslatable. This single word, a single emotion with worlds of meaning, conveys for Debargue, the scent, complexity, depth and emotion of Magin’s music.

もう一つ、ヴァイオリン協奏曲のタイトルにある "Rustico" は「田舎風」というほどの意味らしい。


聴いたのは Spotify。YouTube ではプレミアム会員限定となっている…。

YouTube にあった音源は下記。ピアノ協奏曲第3番と「祖国への郷愁」。後者の音源はエコーをかけ過ぎていて、ちょっともったいない…(^^;)。




以下、《ミロシュ・マギン Milosz Magin のピアノ協奏曲第3番素晴らしい ♪》の記事から、プロフィールを再掲しておく。ご参考まで…。


ミロシュ・マギン(Milosz Magin、1929-1999)

ポーランド、ウッチの生まれ。ワルシャワのショパン・アカデミー在学中から演奏活動を開始。1950年代後半から、ショパン・コンクール、ロン・ティボー・コンクール、ビアナダモッタ・コンクール等で入賞。

1955年の第5回ショパンコンクールには、ポーランドから選ばれた精鋭 8名の一人として参加し、優秀賞受賞。このときの優勝はハラシェヴィチ、第2位はアシュケナージ。

1960年にフランスに帰化した後、ジャン=マルク・ルイサダを教えている。

1963年、自動車事故で左手首に怪我をしたが、見事な回復力により、1968年からDECCAにショパン作品の録音を開始。

また、治療期間中から作曲に再び取り組むようになり、以後、生涯に渡って、ヴィルトゥオーゾ的な4つのピアノソナタや2つの交響曲、バレエ、オーケストラ作品、歌曲、ピアノ、ヴァイオリン、チェロなどの協奏曲を書き上げた。

1985年、妻のイダリア・マギンとともにミロシュ・マギン国際ピアノコンクールを設立。

1999年、演奏旅行中のタヒチ島で亡くなった。遺体はパリのショパンの墓のすぐそばに埋葬されている。


主な出典記事は下記。



✏️ミロシュ・マギン「MILOSZ MAGIN」(kobakoshiブログ)



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