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2022年4月29日金曜日

2022年の「バッハ・メダル」はアンドラーシュ・シフに贈られる ♪

ライプツィヒ・バッハ音楽祭の一環として、ライプツィヒ市が毎年授与している「バッハ・メダル」がアンドラーシュ・シフに贈られることが発表された。

✏️ライプツィヒ発 〓 ピアニストのアンドラーシュ・シフに2022年の「バッハ・メダル」(月刊音楽祭)


このメダルは、J.S.バッハの研究、演奏で功績を上げた人物に対して、2003年から毎年授与されているもの。

シフについては、「モダンなグランド・ピアノで、バッハの鍵盤音楽を演奏することをリサイタルの焦点としてきたこと、10年以上にわたって、毎年のように音楽祭に客演し、バッハの最も重要な作品の大部分を演奏してきたこと」が評価された…とのこと。

審査員は、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の音楽監督、ライプツィヒ音楽院(University of Music & Theatre "Felix Mendelssohn Bartholdy" Leipzig)の学院長、トーマスカントル(聖トーマス教会音楽監督)、ライプツィヒ・バッハ資料財団(Bach Archive)のプレジデントで構成されている。

参考✏️Bach Medal(Bachfest Leipzig)


まぁ、当然なのだろうと思って、これまでの受賞者(後述)を見てみたら、シフにはもっと早くあげてもよかったのでは?…という気持ちにもなってきた。

ちなみに、賞金などはないそうだ。メダル自体はマイセン磁器製のシンプルなもの。



日本人では、2012年に鈴木雅明さんが授与されている。


一昨年(2020年)は、アンジェラ・ヒューイットさんが貰っている。



これまでの受賞者は以下の通り。


2003:グスタフ・レオンハルト
2004:ヘルムート・リリング
2005:ジョン・エリオット・ガーディナー
2006:トン・コープマン
2007:ニコラウス・アーノンクール
2008:ヘルマン・マックス
2009:フリーダー・ベルニウス
2010:フィリップ・ヘレヴェッヘ
2011:ヘルベルト・ブロムシュテット
2012:鈴木雅明
2013:ペーター・シュライヤー
2014:ベルリン古楽アカデミー
2015:ペーター・ノイマン
2016:ペーター・コーイ
2017:ラインハルト・ゲーベル
2018:ロバート・レヴィン
2019:クラウス・メルテンス
2020:アンジェラ・ヒューイット
2021:ハンス・ヨアヒム・シュルツェとクリストフ・ヴォルフ


ちなみに、今年のライプツィヒ・バッハ音楽祭は 6月 9日〜19日に開催される。

シフも、6月16日に平均律クラヴィーア曲集第1巻のリサイタルを行い、そのあとに「バッハ・メダル」の贈呈式が予定されている。

その他、主なピアニストとプログラムは下記。

コンスタンチン・リフシッツ
:ゴルトベルク変奏曲

アンジェラ・ヒューイット
:平均律クラヴィーア曲集第2巻

ダニール・トリフォノフ
:フーガの技法 など

ミヒャエル・リシェ
:半音階的幻想曲とフーガ BWV 903 など


おまけ。ミヒャエル・リシェ(Michael Rische、1962-)という「ドイツの知性派」ピアニストは初めて聞く名前なのだが、プログラムがちょっと面白い。

上記の「など」の中身は下記で、リサイタルのタイトルが "Reflections on the Well-Tempered Clavier" となっている。

  • J. C. F. Bach: Fughette C-Dur über H-C-F-B-A-C-H, BR‑JCFB I 1
  • R. Schumann: Fuge g-Moll über den Namen Bach, op. 60 Nr. 3
  • C. Debussy: Pour le piano
  • W. N. Danner: Einblendung verhauchend – Annäherung an BACH
  • F. Poulenc: Valse-improvisation sur le nom de BACH, FP 62
  • N. Rimsky-Korsakow: Nocturne über B–A–C–H, op. 10 Nr. 4
  • F. Liszt: Fantasie und Fuge über das Thema B–A–C–H

"B-A-C-H" のテーマによる作品などを集めたプログラムのようだ。

…のだが、ドビュッシーの「ピアノのために」もバッハと関係があるのだろうか? ネットで検索してみてもそれらしい情報は出てこないのだが…?



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