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2021年12月2日木曜日

ドバイ万博の空飛ぶピアノ、でも主役はピアノじゃない…(^^;)

World Piano News のサイト(↓)で「ドバイ万博」が開催中なのを知った…(^^;)。名前からして、コロナの影響で 1年延期されたもののようだ。


その中のアトラクション?の一つとして "Flying Piano" というのがあって、それなりに話題にはなっているようだ。一日に何度かピアニストが演奏しながらピアノがせり上がっていく仕掛けらしい。




こんな出し物があるのだから、ピアノ製品もそれなりに出展されているのか?と思いきや、上の記事で紹介されているピアノは二つだけ。それも新製品ではなさそう…。

ちなみに記事によると、1851年に開催された The Great Exhibition(ロンドン万国博覧会)には、47のピアノメーカによる 70種類ものピアノが出展されたそうだ。


1851年というとエラールやプレイエルといったメーカーも元気だった頃と思われる。ピアノに関する当時の状況はこんな感じ(↓)。

1845 チッカーリング、アメリカで最初のピアノ輸出(インド向け)(米)。
1845 パペ、8オクターブ半のピアノ設計(仏)。
1845 ブロードウッド、平均律を最初に採用(英)
1849 スタインウェイ一家アメリカに移住
1849 ショパン没
1850 グロトリアン・スタインベック、ピアノ製造開始(独)。
1850 パーカッションのためのペタル、エラールが特許取得(仏)。

1851 ロンドンのモンタール、打弦距離を縮める、ソフトペタルを発明(英)。
1851 ブロードウッド、完全なメタル フレームのグランドを完成(英)。
1851 レバン、自動ピアノのアタッチメントをコッテージピアノに採用(仏)。

1853 ブリュートナー、ライプチッヒでピアノ製作開始(独)。
1853 ベヒシュタイン、ベルリンでピアノ製作。
1853 ニューヨークでスタインゥエイ創業(米)

出展:✏️ピアノ発達史年表(鈴木 陽一郎)


さて、ドバイ万博に出展されているピアノであるが、一つは Stuart & Sons(1990年創業のオーストラリアのメーカ)の 2.9m コンサートグランド。

Stuart & Sons は 3年ほど前に 108鍵のピアノを作った会社。





もう一つは、ファツィオリの "Fazioli M. Liminal" という「アートケース・ピアノ」。

大型客船に設置されることを想定したピアノで、真ん中の頑丈そうな脚?で固定されるらしい。2006年…(^^;)…に開発されたもの。

✏️M.リミナル/アートケース・ピアノ(ファツィオリジャパン)




…ということで、この万博ではピアノはまったく「おまけ」?的な存在のようだ。

ついでに、ドバイ万博のサイトと日本館のサイトを見てみたが、何だか派手なだけで興味を持てる内容ではなさそうだ…。電飾(LED/CG/Project Mapping etc.)だけが目立っていて、ワクワクするような中身は感じられない…(^^;)。

✏️EXPO2020 Dubai UAE(公式サイト)

✏️日本館の展示(公式サイト?)


まぁ、万博というのはこんなものかも知れないし、行ってみないと分からないこともあるだろうから、サイトの印象だけでは何とも言えないが…。

1970年の大阪万博にはワクワク感があったのだが…。自分自身が若かったせいか?それとも「時代」の違いか? そう言えば、2025年の大阪万博というのもあったっけ…(^^;)?



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