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2021年6月21日月曜日

ソコロフのクープラン最高 ♪ 美しい装飾音符と耳触りな装飾音符の違いは?

次はクープランの曲を練習しようと思って、ここ数日試し弾きをしたり、色んな音源を聴いたりしている。そこで、ちょっと気がついたことがある。

最初は有名な曲から選ぼうと考えていたので、その一覧表(↓)を作ったりした。

…のだが、YouTube に全曲演奏の音源(6時間26分)があったので一応聴き始めた。ところが、途中で装飾音符が気になり始めた。耳触り…と言っていいかも知れない…(^^;)。




聴き始めたのは(まだ終わってない…)この音源(↓)。

♪ Couperin - Complete Works on Piano + Presentation (Century's recording : Pierre Etcheverry)

弾いているのは Pierre Etcheverry というピアニスト。とくに問題のある弾き方?をしているとは思えないし、美しい演奏もあるのだが…。

続けて聴いていると、何だか「装飾音符」が耳についてくる…というか、ときにはそれがうるさく感じてしまうこともあるのだ。


耳触りな装飾音符というのはあってはならない…のでは?…と思いつつ、他のまとまった演奏の音源を探してみた。グリゴリー・ソコロフの演奏があった。第13組曲と第18組曲。

両方とも続けて聴いてみたが、装飾音符が耳につくようなことはなく、むしろ装飾音符が美しく響くし、それがあるからこそ全体の曲(演奏)が魅力的になっていると思う ♪

とくに、有名な「修道女モニク」「ティク-トク-ショク」が入っている第18組曲は本当に素晴らしい演奏だと思う…(^^)♪


もう一つ、クープランを聴き始めて最初に聴いたアレクサンドル・タローの CD(YouTube にもあった)ももう一度聴いてみた。こちらも、魅力的な装飾音符だ ♪



あと、クープランをやろうかな…と思ったきっかけを貰った、タチアナ・ゼリクマン先生の演奏も聴き直してみた。旋律の一部のように装飾音符が自然に溶け込んでいて美しい ♪



ここに来て、何となく分かってきたのは、装飾音符の弾き方はとても難しい…ということ。単に、正しいタイミングや回転数、あるいは強さで入れればいいというものではなく、結果として曲全体が美しく聴こえるように入れなくてはならないということ。

…と書いていて、そんなことは当たり前!…ということにも気づいた…(^^;)。

問題は、美しい装飾音符と耳触りな装飾音符の違いである。どういう弾き方をすれば「美しい装飾音符」になるか?…ということだ。


何となく思ったのは、装飾音符を弾く中での音の強弱やその変化が、その装飾音符が入っている場所の前後のコンテキスト(音楽の流れ)に相応しいことが必要なんだろうということ。

もう一つ感じたのは、美しい(耳触りでない)装飾音符の入った演奏を聴くと、装飾音符以外の音楽の流れがよりよく聴こえてくるような気がする…ということ。

自分が練習する上では、いい演奏を聴いて耳で覚えるしかないような気もする…。


一つ思い出したのは、最初の頃に装飾音符の弾き方を調べていて見つけた記事(↓)。

✏️バッハの装飾音(カンタータプロジェクト:小沼和夫)

ここに、こういう図(↓:上の記事からお借りしたもの)が載っていて、トリルやプラルトリラーについての弾き方が解説してある。ちょっとヒントになりそう ♪


関連部分を引用させて戴くと…。

「装飾音以前にまず理解しておくべきことは、バロック時代には各音符が必ず減衰を伴って演奏されていたということです」

「音符の開始近くでは、装飾音は重さをかけてゆっくりと演奏し、音符の中央では減衰にしたがって軽く回転を上げるのが自然です。さらに音符の弾き終わり近くでは、装飾音を回転させ続けると減衰部分にパワーを与えてしまいますから、その前に装飾音は終了します」


まぁ、装飾音符の美しい弾き方を探るためにも、次の練習曲はクープランにほぼ決まり ♪ …なのだが、選曲はもう少し時間がかかるかも知れない。

いい曲で、弾き心地がよくて、私でも弾けそうな曲…。さて、見つかるか…(^^;)?



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