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2020年7月26日日曜日

BTHVN op.39: ベートーヴェンのオルガン曲?前奏曲?

「ベートーヴェンの全作品を聴く」プロジェクト《All BTHVN 🎧》、今日はちょっと珍しいオルガン曲。しかも曲の中で 12の全長調をすべて使ったという前奏曲…。

正確に言うと「ピアノまたはオルガンのための全長調にわたる2つの前奏曲」op.39 である。1789年(ベートーヴェン 19歳)に作曲され、1803年に出版された。


Op.39

🎼 List of works by Ludwig van Beethoven


この曲が作られたのは、ベートーヴェンが生まれ育ったボンでの修行時代であり、習作的な作品と考えられている。

1782年からベートーヴェンを教えていたネーフェ(Christian Gottlob Neefe)の指導のもとで作られた可能性もある。また、この時期、ベートーヴェンも宮廷オルガニストを務めることがあったので、そこでこの曲を弾いていたかもしれない。

1803年に、ライプツィヒの Hoffmeister 社から、Violin Romance op.40 とSerenade for Flute op.41 とともに出版されている。お金の必要に迫られてのことと推測されている。

ちなみに、オルガン曲としてはわりと知られているようで「オルガン曲集」などに収められていることが結構あるようだ。

以上、出典は下記。

✏️Prelude through All the Keys, op. 39(The Unheard Beethoven)


ハ長調で始まる(↓)が、「全長調にわたる2つの前奏曲」という名前が示すとおり、曲の中で調性が次々に変わっていき、最後にハ長調に戻るという作りになっている。

すべての調ということでバッハの平均律を連想させ、フーガ的な作りになっているので、ベートーヴェンがバッハを研究した証拠とみなす人もいるようだ…。




5度ずつ上がっていくので、途中 "#" がどんどん増えていく。しかも、後半はベートーヴェンらしく盛り上がってくるので、弾くのは大変そう…(^^;)。




まるで「5度圏」の勉強をしているみたいだ…(^^)♪
(下図は✏️五度圏(サークル・オブ・フィフス)/音楽理論講座からお借りした)



2曲目(↓)も同じような作りだが、ずっとコンパクトだ(短い)。ニ長調とイ長調などは 1小節しかない…(^^;)。




YouTube で聴いたのはコレ(↓)。ハンガリー出身のピアニスト、ヤンドー・イェネー(Jandó Jenő 、1952年2月1日 - )という人の演奏。いい感じの演奏だ ♪

♪ 2 Preludes, Op. 39


元の CD はコレ(↓)。ベートーヴェンのバガテル、舞曲などの小曲が収録されている。

Bagatelles & Dances 2




オルガンの演奏もいくつかある。個人的にはピアノの方が好きだけれど…。

♪ 2 Preludios para piano u órgano, en Do mayor, Op. 39. Ludwig van Beethoven. (Simon Preston, órgano)



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