ページ

2018年7月31日火曜日

ピエール・ブーレーズ Pierre Boulez やはり偉大 ♪?

9月のリーズ国際ピアノコンクールの課題曲となっている現代作曲家 9人を、1月からボチボチ聴いてきたが(↓)、やっと最後の一人、ピエール・ブーレーズにたどり着いた。

《リーズコンクールの課題曲:ピアノ曲探索はここから ♪》




ピエール・ブーレーズ(Pierre Boulez、1925年3月26日〜2016年1月5日)といえば、20〜21世紀を代表するフランスの大作曲家(&指揮者)なので、プロフィールは Wikipedia などに譲るとして…。

2016年初めに亡くなったときに、一応いろいろ調べて記事(↓)は書いているが、それほど親しんできた作曲家でもない。

《ピエール・ブーレーズ(90歳)の訃報に接して》


かなり前(2014年)、現代ピアノ曲を「探索」して、お気に入り曲を収集していたときに(→《【現代ピアノ曲】外国人作曲家》)、2曲ほどブーレーズの曲(↓)も入れている。

12のノタシオン / 12 Notasions pour piano
ピアノ・ソナタ 第1番 / Sonate pour piano No.1

このときにチェックした YouTube の動画はほとんど削除されている、残念…(^^;)。まぁ、他の動画がアップされているのでそちらを聴けばいいのだが…。


…ということで、他の曲も含めて、改めてブーレーズのピアノ曲を聴いてみた。1曲ずつ感想を書けるほど分かってないので、初めに全体的なことを書いておくと…。

前回聴いたルチアーノ・ベリオと比較すると、同じ「現代音楽」でも、ブーレーズの方が何となく分かるような気がする。

音楽に対して「分かる」という言葉はあまり使いたくないのだが、ベリオのやや電子音楽的(機械的?)な印象(↓)に比べると、ブーレーズの音楽は何かを「語っている」感じがする。音楽で聴き手に何かを伝えようとしているような気がするのだ。

(ベリオの曲は)
『現代音楽』風に進んでいくが、結局何度聴いても『とりとめのない感じ』は変わらない。ときどきは面白い音も聴こえるが、個人的には『…で、何なの?』という感想

ブーレーズの音楽の方が、人間の感覚・感情に近いと言ってもいいのかも知れない。とはいえ、「いいなぁ ♪」と素直に思えるほどの距離感にはない…。


まず聴いたのが 3つのピアノソナタ。1番がピエール=ローラン・エマール、2番がマウリツィオ・ポリーニ、3番が パーヴァリ・ユンパネン(Paavali Jumppanen)という、1974年生まれ、フィンランドのピアニスト。

 Pierre Boulez 1°ère Sonate,Pour Piano

 Pierre Boulez Deuxième Sonate Pour Piano

 Pierre Boulez Sonate Pour Piano N° 3 (1957)


どれも、それなりに面白いと思うのだが、何というか「曲に入り込めない」ような感じがある。それが、私と曲との「距離感」につながるのかも知れない。

一つ気づいたのは、連続する音の数が多い?ところの方が「いい感じ」がする傾向があるようだ。誰でもそうなのか、私だけの感じ方なのかは分からないが…。


ちなみに、上の音源はこの CD(↓)のようだ。

BOULEZ: Complete Works




もう一つ、「12のノタシオン(12 Notasions pour piano)」を探してみたら、エマールさんの演奏が楽譜付きの演奏が見つかった。好みで言えば、ピアノソナタよりは好きかも。

 Boulez - 12 Notations pour piano (1945) w/ score


あと 2つほど音源(↓)があったので聴いてみた。正直に言うと、誰が上手いのか、どの演奏が一番いいのかよく分からない…(^^;)。たぶんエマールさんだと思うのだが…。

 Boulez: Douze Notations, Pianist Ran Dank

 Pierre Boulez - Douze Notations (1945)
(Piano: Antoine Ouvrard)


現代ピアノ曲の演奏の審査は審査員にとってどうなんだろう? さすがに、審査員になるような方々にとっては、定番的な曲と同じように判断できるのだろう…。

私なら、音(音響)で判断するしかない?そういう意味では 2番目に聴いた Ran Dank というピアニストの音は好きだ…(^^) ♪


おまけ:ブーレーズ自身が弾いている動画(1曲だけ)…。

Pierre Boulez plays Douze Notations: I. Fantasque – Modéré

もう一つおまけ:ブーレーズが指揮しているオーケストラ版。こっちの方が面白い?

 Boulez: Notations pour Orchestre- Lucerne Festival Academy


今回少しまとめて聴いてみて、すぐに「分かった」という気にはならないが、「何かを伝えようとしている」ことは感じられたような気がする。いつかもう一度聴いてみようかと思えるのは「奥が深い」とも言えるのかも知れない。

まぁ、聴き手のこっち側がもっと成長?する必要があるのかも…(^^;)?


【関連記事】
《リーズコンクールの課題曲:ピアノ曲探索はここから ♪》

《【現代ピアノ曲】外国人作曲家》

《ピエール・ブーレーズ(90歳)の訃報に接して》


  にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ 

0 件のコメント:

コメントを投稿