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2018年6月26日火曜日

ヴァディム・ホロデンコ Vadym Kholodenko 音はいいのに…

2018年の来日ピアニストの中から、気になるピアニストを順次「探索」している。すでに19人が終わっていて、チェックリスト(↓)を見ると残りはあと4人。

《2018年来日ピアニストのチェック(続)》

まだ半年なのにもう8割以上終わったということは、今年は前半に集中しているってこと?でも、今後発表されるリサイタルなどもあるので、あと何人かは増えるだろう…。

で、今日はヴァディム・ホロデンコ。名前は聞いたことがあるような、ないような?


©Ira Polyarnaya

ヴァディム・ホロデンコ(Vadym Kholodenko)は、1986年ウクライナのキエフ生まれ。モスクワ音楽院でヴェーラ・ゴルノスタエワに師事。

2010年第4回仙台国際音楽コンクール、2011年シューベルト国際ピアノコンクール、2013年ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール、と立て続けに優勝。2007年に結成したアンドレ・ググニンとのピアノデュオ "iDuo" でも、2008年サンマリノ国際ピアノコンクールで2位になっている。

✏️Vadym Kholodenko 公式サイト


YouTube を見ると、結構たくさん音源が上がってる。その中から、比較的新しい(2016年6月)リサイタルのライヴ動画を聴いてみた。

 Vadym Kholodenko - recital at Mariinsky Theatre


最初の曲はシューマンの「4つの夜曲 Op.23」。出だしの音を聴いて「いいかも…」と思った。…のだが、あまり時間が経たないうちに何だか退屈な感じになってきた。

曲のせい?かとも思ったが(ちなみにあまり聞き覚えのない曲だ…)、どうもそうでもなさそうだ。音も十分に響いていてうまいと思うのだが、今ひとつ引き込まれない。

盛り上がる部分でも、達者なタッチ?でいい響きを出しているのだが、音楽としての盛り上がりをあまり感じない。不思議な印象…(^^;)?


次の「フモレスケ Op.20」でも印象はあまり変わらず。きれいに&しっかり弾いているのに面白くない、なぜだろう?


続いて、スクリャービンが2曲。「24の前奏曲 Op.11」は、この中では一番私の好みにあっていた。割と好きな曲だということもあるかも知れない…。

このピアニストはスクリャービンがあっているのかも、と思いながら聴いていたら、次の「幻想曲 Op.28」でまたシューマンと同じような印象に戻ってしまった。


何だか釈然としないまま、もう一度、音源を拾い聴きしてみた。

感じたことを振り返って見ると、一つは聴き終わったときに耳が(脳が)疲れてくる感じがあるような気がする。聴いている途中でも「お腹いっぱい」感を感じるときも…。

何となく、音が押し付けがましい?といった感じなのだが、弱い音も含めて「音が詰まっている」ような印象である。よく言えば「充実感のある音」? もしかすると、抜くところ(緩急の「緩」)があまりないのかも知れない…。


もう一つ、最近エチュードにはまり気味の私の興味を引いた、リストの「超絶技巧練習曲」があったので聴いてみた。

 Vadym Kholodenko plays Liszt 12 Transcendental Etudes (Live - COMPLETE)

曲のせいもあると思うのだが、「これでもか!」という感じで音が押し寄せてくるような演奏で、やはり疲れた…(^^;)。


で、気を取り直して?、ラフマニノフのピアノソナタ1番も聴いてみた。この曲はズラータ・チョチエヴァの演奏を聴いて好きになった曲。

 Vadym Kholodenko - Rachmaninov Piano Sonata no 1 in D minor op.28

期待したのだが、やはり同じような印象。音楽は聴き手を楽しませてくれなくては…。


…と、かなりの時間を使って(もちろん続けて…ではないです…)聴いてみたのだが、簡単にいうと「私の好みではない」ということになりそうだ。ピアノの弾き方はうまいと思うので、なにかもったいない?という気はするのだが…。


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2 件のコメント:

  1. 全く同感!
    最初なんて美しいタッチ、信じられないコントロールの細密な音色と驚き尽くして
    聴いていたのだけど、どうも演奏に包まれる幸せ感が現れない、終いに無機質さまで感じだす。こんなに上手い人なのになんで?と思ったら同じように感じた方がいることにまたビックリ

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  2. こんばんは ♪ コメントありがとうございます…(^^)♪
    素人が素直に感じたことをそのまま書いているブログなので、こういう感想を戴くととても嬉しいです。
    ホロデンコ、音が美しいのに本当にもったいないですよね。でも、最近、ピアニストも成長するということを(当たり前ですが…)実感として知ることが何度かありました。彼も、少し進化しているかも知れませんので、機会があったらまた聴いてみたいと思っています。

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