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2018年3月6日火曜日

マーティン・ジェームス・バートレット:上手なのだが…

2月18日にエマニュエル・リモルディの記事を書いて以来、ラ・フォル・ジュルネのピアニストをチェックしたりしていたので、久しぶりの《2018年来日ピアニスト14+1人のチェック(未知の…)》である。

今回はイギリスの若手、マーティン・ジェームス・バートレット(Martin James Bartlett、1996〜)。詳しいプロフィールなどは本人のサイト(↓)を見ていただきたい。

✏️Martin James Bartlett(本人サイト)



"BBC Young Musician 2014" というのに選ばれている。2017年のクライバーン・コンクールに出場しているが Quater Final(20人)で姿を消したようだ。Semifinalist 12人には入っていないので、まったく記憶にない。
《クライバーン・コンクール、Semifinalist 12人を聴いてみた ♪》

✏️参考:The Cliburn / 2017 COMPETITION RESULTS


今回、YouTube で検索して出てきた音源をいくつか聴いてみたが、残念ながら今ひとつ惹かれるものがなく、どれも途中で聴くのをやめてしまった。

申し訳ないが、とても上手な音大生という感じで、鑑賞の対象とはあまり思えなかった。

簡単にいうと、音はクリアできれいなのだが単調でやや硬い。音色がほぼ一つしかなく、いろいろ強弱をつけたりしてはいるが、結果としては一本調子に聴こえてしまう。「ピアノを弾いている」ことが前面に出てきて、音楽が聴こえてこない…。

まぁ、まだ若いので今後の成長に期待というところかな?


ちなみに、このマーティン君がアンドラーシュ・シフのマスタークラスを受けている動画を見つけたので聴いてみた。曲はシューベルトの即興曲で、2016年4月の収録。これは面白くて、1時間弱の動画を最後まで楽しんだ…(^^;)。

この中でシフが指摘していることが、ほとんど私の感じたことと同じであったので、参考までに載せておく。「ピアノを(単純に)弾く」から「音楽を紡ぎ出す」にどうやって持っていくのか…が少し見えたような気がする。

 Sir András Schiff Piano Masterclass at the RCM: Martin James Bartlett


シフの指摘の一つに「体が動きすぎだ。あなたはじっとしていて音楽を動かしなさい」というのがあった。「ピアノを弾いている」ことが前面に出るという印象は、この動作からも来ているのかも知れない。



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