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2016年8月27日土曜日

ピアノ曲の暗譜に関する10のテクニック ♪

一昨日ご紹介した「ピアノ道」のサイトをパラパラ見ていたら、

✏️ 10 Important Memory Tricks for Pianists
(ピアニストのための10の重要な記憶法)

…という記事を発見した。

暗譜の方法かな?と思って読んでみたのだが、もう少し広い意味で、例えば、ピアノを弾いているときに暗譜が「トンでしまう」ことを防止する、といったことも考慮してるようだ。

できるだけ多くの方法を使って記憶を強化しましょう、という考え方らしい。軽くご紹介すると…。


1. かたまり("chunk")で覚えよう

Learn in chunks of small passages

これはよく言われること。音符1個1個を覚えていたら大変だ。そもそも覚えられない! なので、意味のあるかたまり、まとまりとして覚えましょう、ということ。

覚える単位は、半小節〜8小節くらいと書かれているが、8小節はとても無理…。上級者はできるんだろうな〜。

私の場合、伴奏部分だけとか、一つのパターンを覚えて、それが3度ずつ上がっていくとか、そういう覚え方もしているようだ。


2. 指使いを意識する、いつも同じ指使いで

Think actively about the fingering, and apply it every time

初めて指使いを考えるときに、その「神経回路」ができる。おなじ指使いを繰り返すことで、その回路が強化される。なので、指使いを常に意識して、同じ指使いを繰り返しましょう、ということ。

まぁ、その通りなのだろうが、私の場合、なかなか一度で指使いが確定しないことが多い。その部分だけ考えて一旦決めても、全体を弾き始めるとなんか違和感があって変えることもしばしばである。


3. メロディーに歌詞をつけて弾きながら歌う?

Give the melody some words and sing along

これは、個人的には、やりたくないし、お勧めできない。

記憶法としては、確かに「聴覚」は記憶を強化する。英単語や年号を覚えるときに、声に出して暗記した経験はどなたもお持ちだろう。

が、下手な歌詞をつけると、そもそも音楽のイメージが壊れてしまう。しかも、それで内声部や伴奏を覚えられる気がしない。


4. リズム・強弱・アーティキュレーションを変えて練習?

Change the rhythm, dynamics or articulation of a section

これは、スケールの練習で、指使いを定着させるための話をしているようだ。なので、普通の曲を暗譜する方法としてはあまり使えない。

曲の中の部分練習には使えるかも知れないが、私の場合、暗譜のためというより「ラクにいい音が出せる弾き方」を探る場合に、指使いと同時にアーティキュレーションも考える、という使い方。記憶の強化にもつながるとは思うが…。


5. 弾きながら音名やカウントを声に出す?

Say the note names or count out loud as you play

これも、上の3番の項目と同じで、あまり使えないと思う。

ただ、離れた音(超低音・超高音)、例えばベースの音が "8va" とか使わずに書いてあるときは、楽譜にも「ド」とか書き込むし、弾く時も心の中で「ド」と意識している。


6. 楽譜を読む

Step away from the piano and study the score by itself

ピアノを弾いていないときでも、楽譜を読むことで暗譜が確かなものになる、という話である。

曲を理解するためにも楽譜をよく読むことは必要だが、私のような素人にはそう簡単にできるものではない。私のおススメは楽譜を見ながらプロの演奏を聴くこと。いろんな発見がある。


7. 寝る前に練習する(ことをイメージする)

Practice (or envisage yourself playing the piece) just before you go to sleep

睡眠は記憶を強化するらしいという経験則?に基づいた方法。寝る前にピアノを練習するとよく覚えられる、と書いてある。

練習することをイメージしたり、楽譜を読んだり、曲を聴いたりしてもいいらしい。…が、受験生のための「暗記」とピアノを弾くための「暗譜」は微妙に違うような気がするが…?


8. 五線紙に曲を書いてみる?

Write out the music on manuscript paper

楽譜を見て写譜する、あるいは見ないで五線紙に書いてみる方法。個人的には、とてもここまでやる気がしない。勉強にはなるのかも…。


9. 楽譜を使ってジグソーパズル?

Photocopy the piece, cut it up and glue it back together in the right order

ここまでくると、だんだんこの記事自体の信憑性が怪しくなってくる。

上の「五線紙に書く」のが面倒なら、楽譜をコピーしてバラバラに切って、元に戻す方法もある。…と書いてあるのだが、こんな感じ(↓)か? ご興味があればどうぞお試しを…(^^;)。




10. とても速く・とても遅く弾く

Play the piece super fast and super slow

これは、私自身もときどきやっている。ただし「少し速く・少し遅く」であるが…。

速く弾くのは、暗譜が不確かなところや、十分に弾けていない箇所を確認するため。遅く弾くのは、弾くときに注意すべきことを十分に意識しながら弾いて、「弾き方」を確実にするためである。

以前「ピアノでのインターバル・トレーニング」を考案したことがあるが、遅く・速く・普通を組み合わせるのは、練習方法としてもいいのではないかと思う。


以上、ご紹介しながら少し反省もしている。よく中身を吟味してから記事にすればよかった…かも…(^^;)。10個にするため無理やりひねり出したようなのも混じっている気がする(ジグソーとか…)。


この中で、自分が使っていること(暗譜のためだけではないが…)を、少し内容を修正して整理してみると…。

①まとめて覚える(パターンを意識)
②決まったあとはいつも同じ指使いで
③速く弾く・遅く弾く
④楽譜をよく見る(演奏を聴きながら)

これに、第4項(リズムや強弱を変えて…)のところでちょっと触れた方法、難所などの練習で効果があった方法(↓)を追加したい。

⑤音楽のイメージや出したい音色を探る部分練習


このとき、考えていることを改めて整理してみると、

  • ラクに弾ける指使いや手首などの角度
  • ラクに弾くための鍵盤を押す位置(奥行きなど)
  • タッチによる音色の違い
  • 強弱・緩急・メリハリをどうつけるか
  • 鍵盤を離すタイミング、力の抜き方


…など、「ラクに」「いい音」の2つを意識しながら、自分に一番あった弾き方を探るのである。これが、結果的には「暗譜」の確かさにもつながっているような気がする。



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