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2015年12月9日水曜日

2000年以降のオーケストラ作品の演奏機会は9%!(米国)

ボルティモア交響楽団のサイトで面白い記事(↓)を見つけた。米国のオーケストラが2015-2016年シーズンに演奏する曲目のデータを、いろんな角度から分析したものである。





米国内89のオーケストラの2015-2016年シーズン(2015年秋〜1年間)の演奏会予定をまとめたもので、調査結果を面白い図(infographic)にまとめてある。

なかなか興味深い数字がいくつか並んでいる。

・コンサート数は全部で3,023
・そこで演奏される作品数(曲の種類)は1,524
・その作曲家は504人
・ベートーヴェン、モーツァルト、ブラームスの曲が18%
・2000年以降に作曲された曲は9%強しかない
・存命の作曲家の作品は12%
・女性作曲家の作品は2%未満
・存命の作曲家だけでみると女性の作品は14%

また、ピアノがフィーチャーされた作品は全体の約30%で1位。2位のヴァイオリンは22%である。ピアノ音楽ファンとしては少し嬉しい。


作曲家別の演奏回数で見ると、トップ10は次のようになっている。数字は演奏回数。オーケストラ作品だけなので、バッハやショパンなどは入っていない。まぁ、こんなものだろう。

1. Beethoven 632
2. Mozart 528
3. Brahms 412
4. Tchaikovsky 388
5. Rachmaninoff 256
6. Ravel 256
7. Dvořák 220
8. Sibelius 214
9. Strauss 206
10. Stravinsky 192


存命中の作曲家のトップ10を見ると、その演奏回数はぐっと減ってしまう。しかも、ほとんど聞いたことのない名前ばかりだ。John Williams くらいは知っているが…。米国内コンサートの集計なので、ほとんどが米国の作曲家になっている。

1. John Adams 82(米国、68歳)
2. John Williams 37(米国、83歳)
3. Jennifer Higdon 31(米国、52歳)
4. Mason Bates 26(米国、38歳)
5. Philip Glass 20(米国、78歳)
6. Andrew Norman 19(米国、36歳)
7. Jonathan Leshnoff 17(米国、42歳)
8. Thomas Ades 17(イギリス、44歳)
9. Esa-Pekka Salomen 15(フィンランド、57歳)
10. Adam Schoenberg 15(米国、35歳)


個人的にはピアノ音楽ファンなので、オーケストラはそんなに聴かないが、こういう統計はなかなか面白い。日本とか、ヨーロッパの統計もあるといいのにと思う。それよりも興味があるのは、ピアノリサイタルの統計データだが、どこかにないだろうか…。



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